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2018.04.27 (2023.10.06 One's Ending編集部 加筆)

片付けられない症候群の特徴と改善策とは?部屋を片付けられない原因は病気や障害かも?

「部屋がいつもゴミで散らかっている」
「きれいに整理整頓したはずなのに、気が付くと部屋がまた汚れてしまっている」
このような片付けに関する悩みを抱えたことはありませんか?
思い悩むがゆえに、「自身のなまけ癖やだらしなさが原因かも?」と考える方もいるでしょう。

しかし、片付けられない原因のなかには、病気や障害による症状なども含まれています。決して「なまけ」が発端ではない場合もあるのです。そこで、今回の記事では部屋を片付けられない4つの原因をご紹介いたします。
また、片付けられない症候群の特徴と改善策についても、分かりやすく解説します。

 片付いていない状態とは

そもそも「片付いていない状態」とは、どのような状態を指すのでしょうか?
テレビのニュースでは、「ゴミ屋敷」というフレーズとともに何年もゴミを溜め続けているような部屋が紹介されるときがあります。
ゴミ屋敷は自分の生活に支障をきたしているだけでなく、近隣住民に対しても迷惑をかけてしまっている状態です。

 

一方、今回取り上げる「片付いていない状態」は、ゴミ屋敷ほどではないものの、いわゆる「汚部屋」と呼ばれるレベルの部屋と定義しています。

散らかった部屋

今回の記事における「汚部屋」=「片付いていない状態」の具体例を挙げると、以下の通りです。

 

  • ・物が決まった場所にないため、探し物を頻繁に行う必要がある状態
  • ・部屋全体ではないものの、床の一部が物によって見えない状態
  • ・衣類がクローゼットやタンスなどに収納されず、むき出しの状態

 

あなたの片付けられない原因は?

誰でも「部屋は片付けなくてはいけない」という気持ちを持っています。
しかし、それを実行に移せない人がいるのも事実です。

 

片付けられない原因を大きく分けると、以下の4つが挙げられます。

 

1.片付けることが苦手という、性格的なもの
2.仕事や育児・介護などで多忙という、時間的なもの
3.ストレスによる精神的なもの
4.発達障害など脳の障害によるもの

 

3と4で挙げた「精神的なもの」と「発達障害によるもの」が原因の場合、あなたは「片付けられない症候群」かもしれません。

では、それぞれの原因について詳しく解説いたします。

 

1.片付けることが苦手な性格的なもの

片づけが苦手な性格の方は、普段から「物事を後回しにしがち」「物を捨てられない」「片付けを一度にすべて終わらせようとする」といった特徴があります。

 

生まれ持った性格の問題だけではなく、育った環境や幼い頃からの生活習慣が影響している面も少なからずあるでしょう。

 

整頓された部屋にするためには次の4つのポイントを大切しましょう。

 

  • ・物の定位置を決めておく
  • ・使った物は元の場所に戻す
  • ・毎日コツコツと少しずつ物を収納する
  • ・収納に入らない物は潔く捨てる

 

「部屋が全く片付かない」と嘆いている方は、一度に部屋を片付けようとせず、毎日「物を定位置に置く」ことを意識して、掃除を始めてみると良いでしょう。

 

2.多忙による時間的なもの

疲れている主婦

夫が外で働いて妻は家事を行うという生活スタイルは昭和の時代には当たり前でした。
しかし、令和の時代は共働きが一般的です。
妻一人で自宅を片付けるには、仕事や家事、育児などで忙しすぎます。
仕事や家事・育児で疲れがたまっていて、片付けを行う時間がないというご家庭は多いでしょう。

 

この場合も「片付けが苦手な性格」と同様、「多くの時間をかけて一気に片付ける」より、物が散らからないように「出したら必ずしまう」「物を決まった場所に置く」など、日常的に心掛けることが得策です。

 

  • ・家事代行サービスを利用する
  • ・お掃除ロボットを活用する
  • ・食洗器を導入する
  • ・洗濯物は畳まずにハンガーにかけたまま収納する

 

3.ストレスによる精神的なもの

ストレス 女性

「部屋の状態=心の状態」といわれることがあります。部屋を片付けられないのは、それだけ精神的に疲れている状態だといえるでしょう。

 

現在「心屋式心理カウンセラー」として活動しているおむらちもさんは、ご自身も片付け嫌いだったという過去を持ち、「片付けができない人は、片付けを阻む大きな原因がある」と解説しています。

 

片付けを阻む大きな原因として、2つの例をご紹介します。

 

ケース1:仕事や人間関係のストレスによって活動性が著しく低下している
ケース2:家族や同居人が片付けに対して協力的でないことがストレスになっている

 

2つの例はどちらも、本人は部屋を片付けたいと思っているものの、精神的ストレスが阻害している状態といえます。人間は精神的疲労が溜まるとすべての行動においてやる気がなくなり、「うつ病」や「摂食障害」などといった精神的疾患を引き起こす恐れがあります。

 

また、本メディアでも紹介した「セルフネグレクト」も、精神的疾患によって片付けられない状態になっているといえるでしょう。

 

【関連記事】セルフネグレクトとは?原因や心理、対策事例で孤独死を防ぐ

 

何かに対してストレスを感じることが原因で片付けができない場合は、まずストレスの根源を見つめなおし、どうすればそのストレスを軽減できるのか対策を考える必要があります。

 

4.発達障害など脳の障害によるもの

ADHD

発達障害や精神疾患の場合は、他の3つの原因と状態が異なります。
「片づけたいと本人が思っていても、片付けを実行に移すことができない状態にある」という点が大きな違いです。

 

特に発達障害は、脳の機能が正常に働かないことで起こる、生まれながらの疾患です。
子どもの頃のしつけや環境などによって引き起こされるものではありません。

 

発達障害にも幅広い種類があります。

 

ADHD(注意欠損・多動性障害)は、注意力が散漫でじっとしていることが苦手なのが特徴です。
このため、何でもやりっぱなしになってしまい、部屋が散らかりやすくなります。

 

アスペルガー症候群は、物を捨てることを極度に嫌がる傾向があります。
ただ散らかっているように見えていても、本人はきちんと規則性をもって配置していることが多いのも特徴です。

 

このように発達障害の種類によって片付けられない理由もさまざまなのです。

 

汚部屋になりやすい人の特徴は、次の記事で詳しく解説しています。
解決策も紹介しているので、気になる方はぜひお読みください。

 

【関連記事】汚部屋になりやすい人の特徴7つ。汚部屋を脱出する方法はある?

 

また、高齢者に多い認知症も、片付けができない原因の1つです。
認知症によって脳の機能低下が起こると、片付けができなくなることがあります。
以前はきれい好きだったのに、実家が汚部屋状態になっていると感じたら、親の認知症を疑うとよいでしょう。

 

【関連記事】親が片付けられない症候群かも!?どうする遺品整理!

 

今回挙げたチェックリストの中で、当てはまった項目が多い場合には、発達障害によって起こりやすい「片付けられない症候群」の可能性があるといえます。

 

しかし、片付けられない自分を責め過ぎないように注意する必要があります。

 

それから、自分がどうすれば片付けができるようになるのかについて、その対策や心掛けを考えるようにしましょう。

 

片付けられない症候群チェック

では、発達障害によって起こりやすい「片付けられない症候群」なのかをチェックしてみましょう。

 

  • ・悪気はないのに、言動によって相手を怒らせてしまう。
  • ・相手の表情や身振りから、相手の気持ちを汲み取れない。
  • ・興味のある分野の話をすると夢中になって話してしまう。
  • ・相手と会話がかみ合わない。
  • ・整理整頓が苦手
  • ・集中ができず、ケアレスミスが多い。
  • ・忘れ物や落とし物、遅刻が多い。
  • ・頼まれていた仕事や約束を忘れる。
  • ・人が話している間に発言する。
  • ・スケジュール管理・タスク管理が苦手

 

※出典 政府広報オンライン「大人になって気づく発達障害ひとりで悩まず専門相談窓口に相談を!」から抜粋

 

今回挙げたチェックリストの中で、当てはまった項目が多い場合には、発達障害によって起こりやすい「片付けられない症候群」の可能性があるといえます。

 

しかし、片付けられない自分を責め過ぎないように注意する必要があります。

 

それから、自分がどうすれば片付けができるようになるのかについて、その対策や心掛けを考えるようにしましょう。

 

日々できる対策と心がけること

部屋を片付ける主婦

 

部屋を片付けるのが苦手な人が日々の生活のなかでできる対策や心がけがあります。
まずは、次の3つを心がけてみましょう。

 

  • ・捨てる勇気を持つこと
  • ・新しい物を買わないこと
  • ・一人で頑張りすぎないこと

 

片付かない原因は物が多すぎることにあります。
たとえば賞味期限が切れているのに、いつまでもそのままにしている食品はありませんか?
「いつか使えるだろう」と、1年以上放置しているものはありませんか?

 

片付けるときは、まず種類ごとに物の定位置を決め、その定位置から溢れてしまうものは使わないものから順に処分しましょう。

 

前もって位置を決めることで、「どれを捨てるべき」で「どれを取っておくべきか」の判断が、少しずつ付きやすくなります。

 

買い物が好きな人は、ついつい必要ないものを購入して物を増やしがちです。
ショッピングに行く場合、目に入った物をすぐに買うのではなく、本当に必要か一度立ち止まって悩む癖をつけ、無駄な買い物を減らすようにしていきましょう。
対策として、最低限のお金だけを財布に入れて持ち歩くのもおすすめです。

 

また、片付けのために収納用品を購入してしまう人もいるかもしれません。
しかし、この収納用品が増えすぎると、部屋のスペースを圧迫してしまう恐れが出てきます。
手持ちの収納ケースや家具だけで物を収納することが大切です。

 

汚部屋から脱出するための物の定位置を決めたり不要品を捨てたりする作業は、部屋が散らかっていればいるほど、大掛かりになるでしょう。
すべてを一人で片付けをしようとせず、掃除が苦手ならば家族や友人、あるいは業者などに依頼することをおすすめします。

 

【関連記事】遺品整理士が伝授する「片付けの極意」3つのポイント

 

 まとめ

 

散らかった部屋で生活することはストレスを貯める行為であり、何のメリットもありません。

 

しかし、片付けられない原因には精神的なストレスや発達障害が関連する場合があります。
それゆえ、片付けるための心がけや対策を行いたいと思っても、実行することが難しいケースもあるでしょう。

 

片付けたくても片付けられない人におすすめなのが、業者に依頼することです。
まとめて不要品を処分してもらえば、その後の片付けは楽になります。
もちろん、きれいな状態を維持するのも大変ですが、汚部屋から掃除するよりもハードルは低くなるはずです。

 

プロの片付け業者は大きな物も運搬してくれるので、部屋の片付けがスムーズに進みます。
しかも、自分では思いつかないような新たな収納方法や片付けのコツを提案してもらえるでしょう。

 

「片付けられない」というストレスを自分で溜め込む前に、ぜひプロの片付けも検討してみてくださいね。

 

【関連記事】ゴミ屋敷からの引っ越し 片付け方と業者依頼のポイントをご紹介

 

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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