餓死は身近にある!とある現場から(神奈川県川崎市多摩区)

「明日食べるものがない人がいる。」

現在の日本では、ちょっとピンとこない方も多くいらっしゃるかもしれません。
しかし実際には割と身近に存在している問題なのです。

ワンズライフではそんな方たちのために食料品を川崎市多摩区にある「フードバンク」様などを通じて寄付させていただいております。世界から見ると豊かな経済大国の日本ですが、なんらかのご事情で働けなくなりわずかな収入でその日一日を必死に生きのびている方たちも多い。実際に手を差し伸べてさしあげないと生きていくのも困難な方がいらっしゃるのです。

本日は、そんな方が孤独死をされた現場のお話です。

何があったのかは推察しきれませんが、おそらくはご本人の意志または事情で、奥さまや息子・娘と別れ一人暮らしを十数年続けておられた方でした。最後の方はご近所の方にもお金を借りたりしておられたそうです。

作業中にご近所の方が心配して見に来られた時に、私に言ってくれました。そんな状況でも心配してきてくれるわけですから、故人様はきっと人間的にはいい方だったに違いありません。ちょっと社会の事情に翻弄されてしまっただけなのだと思います。

片付けが終わった後、ご依頼人様(娘さん)に立ち会っていいただいた時、ヤニだらけでモノあふれていたお部屋がきれいになっているのをご覧になって「元はこんな部屋だったんですね。こんなにきれいにしてもらったら、心おきなく本人を送り出すことができます」と言ってくださいました。

遺品整理の正しいガイドラインや基準を遵守する遺品整理士なら必ず実施するのが、部屋にあるすべての物をひとつひとつ貴重品を目視して確認するという作業です。これには時間もかかりますが故人様の想いをご依頼者様にお渡しするための大切な作業です。

今回も捜索して出てきた貴重品・思い出の品の中に、奥さまやお子様方との楽しかった時の写真や、お子様の成長の記録などを大事そうに包んである袋がありました。いつものように他の貴重品とともに一品一品確認をしていただきました。

じつは最初お会いしたときご依頼者さまである娘さんは「私たち家族は父親に捨てられたと思っています」というぐらいでしたので、ご依頼いただいた時も「遺品も形見も一切要りません。ただ、通帳と印鑑だけ渡してください」と言われていました。

しかし貴重品や思い出の品などは必ずお見せしてご確認していただくようにしていますので、今回もそのようにしていただいたところ、大量の写真の中に、ご自分たちの小さいころの写真や幸せそうな家族写真などや小学校の卒業文集などに気づかれました。

それらを一枚一枚手に取られた娘さんが、「何もいらないといいましたが、こういうものを見るとあんなお父さんでも大事に育ててくれていたのがわかりますね。最後にそこに気が付くことができてよかったです。取っておいてくださってありがとうございました」とおっしゃられながらうつむいておられました。ベテランの私でも胸が熱くなる瞬間です。

私たち遺品整理士はご依頼者様のことばかりではなく、故人様のこともおもんぱかり、お互いの気持ちや想いの橋渡し的なこともさせていただくお仕事で、このことは後進を指導する際に必ず伝えていかなければならないなと、改めて思う次第でした。

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