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2020.09.01 (2025.04.28 One's Ending編集部 加筆)

1冊のエンディングノートが生活に与える嬉しい効果7つ

「エンディングノートを書きたいとは思うけれど、面倒で…」というお悩みを持つ方は少なくありません。
確かに面倒な部分もありますが、お葬式、お墓、遺産相続などの希望をエンディングノートに書いておけば、いざというときに家族への負担を減らせます。
実はそれ以外にも、エンディングノートを作成することで、私たちの生活に嬉しい変化が期待できることをご存知でしょうか?

今回は遺品整理ワンズライフの上野代表より、エンディングノートが生活に与える効果について話を伺い、その内容をまとめました。
エンディングノートを親に勧めるタイミングや、スムーズに書いてもらうためのコツについても解説しているので参考にしてみてください。
終活やエンディングノートに興味をお持ちの方へ少しでも参考になれば幸いです。

 

エンディングノートとは?

エンディングノートとは、人生の終末期について書き記したノートです。
自分にもしものことが起こったときに、人生の最期をどのように迎えたいかということや、家族や周囲の人へのメッセージなどを書き記しておきます。
終活の一環として作成することが多いです。

 

近年では、本屋の終活関連コーナーやスマホアプリなど、様々な方法でエンディングノートを購入できます。
また、エンディングノートを無料配布しているサイトもあるため、どこで買えるかわからないとお悩みの方は、ぜひ一度インターネットでチェックしてみてください。

 

エンディングノートが生活に与える嬉しい効果とは

遺品整理ワンズライフの上野代表は、一般社団法人終活カウンセラー協会の上級インストラクターの資格を持ち、エンディングノートの講師としても活躍しています。

 

また、自身もお母様と13カ月かけてエンディングノートを書いた娘としての経験を持ち、エンディングノートが高齢者の生活に与える効果やメリットを強く実感したそうです。

そしてその効果は子供たちの世代にも少なからず良い影響を与えることも…。

 

ここでは、上野代表が体感した、エンディングノートが生活に与える効果を7つの項目に分けてご紹介します。

①不安が無くなる

1つ目の効果は、エンディングノートを書くことで自分が考えていることをしっかり把握できることです。

今まで頭の中で考えていなかったようなことも、書く作業を通じて「思い」が明確になります。

 

「遺品整理や終活の相談をお聞きしていると『何が不安なのかわからない』という漠然とした不安や『何から手を付けてよいかわからないから心配だ』というお悩みの声を本当に多くいただきます(遺品整理ワンズライフ代表 上野貴子談)」

 

人は、自分が把握できないことを怖がるものです。

文字にすることで今まで感じていた漠然とした不安が消え、より充実した日々を送ることができるでしょう。

②脳が活性化する

エンディングノートが与える嬉しい効果2つ目は、脳が活性化し、集中力が高まることです。

脳は筋肉と同じで、使わないとどんどん働きが鈍くなっていきます。

 

文章を書く時は、記憶を司る大脳皮質、言語中枢を司る左脳、指先を動かす運動野など、脳の機能をフル回転させないといけません。

さらに、書き終えた文章を読み返したり推敲したりする場合は、視覚中枢と言語中枢も使います。

このように、文字を書く行為は脳のあらゆる機能を効果的に働かせるため、老化防止と集中力アップに役立つのです。

 

また、文章化して人生を客観視することで、今の自分の立場や抱えている問題を明らかにできます。

問題の解決策やこれからの人生をどう生きていくかなど、新たな発見があるかもしれません。

③アイディアが出やすくなる

3つ目の効果は、アイディアが出やすくなることです。頭の中にあることを文字にして書き出すと情報が整理されるため、解決案が出やすくなります。

 

「エンディングノートを書いている時には気が付かなくても、後日改めてノートを見返していたら『あっ!そうだ』と気付きがあったという体験をする方も多くいらっしゃいます。(遺品整理ワンズライフ代表 上野貴子談)」

 

エンディングノートの内容は必ずしも終末期に特化した内容である必要ありません。

資産や収入、銀行口座を書く欄など、普段の生活で活用できる項目も多くあります。

家計やお金の流れが明確になり、あとで読み返した時に「不要な口座は解約しておこう」「財産の管理を見直してみよう」など、今までにはなかったアイディアが思い付くかもしれません。

④自尊心が高まる

エンディングノートを書くことによる4つ目の効果は、自尊心を高められることです。

人生の出来事を振り返りながら、その経験の素晴らしかったことや感謝していることを書くことで、当時の追体験ができます。

 

追体験はこれまでがんばってきた自分に感謝し、労うことができます。

他にも、両親、ご先祖様、家族、恩師、友人、コミュニティ、社会など、自分を取り巻く環境にも感謝し、謙虚な気持ちを取り戻すことにもつながるのです。

 

結果、自分の人生に感謝と誇りを感じて自尊心が高まり、前向きな気持ちになれます。

⑤価値観が明確になる

5つ目の嬉しい効果は、価値観が明確になることです。

「死」は誰にでも必ず訪れます。自分の最期について改めて考えることで「どう生きたいか」が明確になり、これからの人生で実行したいことの優先順位を決められます。

 

人生が有限であると改めて認識することで「何をすべきか」がわかり、残りの人生において実行すべき課題を明確にできるのです。

 

エンディングノートは残された家族の負担を軽くするという目的もありますが、自分にとって本当に必要なものが見え、人生の後半をより有意義に過ごせるというメリットもあります。

⑥健康への意識が高まる

6つ目は、健康への意識が高まることです。

ほとんどのエンディングノートには「これからやりたいこと」を書くページがあります。

やりたいことを書き出していくうちに「もっと長生きしなければ」という気持ちが芽生え、健康意識を改めるきっかけにもなるのです。

 

エンディングノートは死ぬ準備のためだけに作成するのではなく「今後どんな人生を送りたいか」を考えるためのものでもあります。

やりたいことが見つかって健康でありたいという気持ちを持つことで食生活、運動、睡眠などの生活習慣の改善につながり、毎日の生活に変化をもたらすことができるでしょう。

➆活動的になる

7つ目の嬉しい効果は、エンディングノートの作成によって活動的になれることです。

自分の身にもしものことがあっても希望を伝えられるという安心感から、未来への不安が少なくなり、現在を楽しむ方向に思考が向きます。

 

例えば「延命治療になった時にどうして欲しいのか」「どんな葬儀形式を希望するのか」「財産はどう分けたいのか」といった要望を記載しておけば、家族が対応に迷ったり困ったりすることがありません。

そして、家族が困らないという安心感は自分のためにもなります。

 

このように、万が一に備えてエンディングノートを書いておけば「何かあっても大丈夫」と思えるため、アクティブに日々を過ごせるようになるでしょう。

エンディングノートを親に勧めるタイミングは?

終活や人生の最期に関する話はデリケートです。
自ら進んでエンディングノートを書き始める方もいますが、自分はまだまだ元気という意識を持ち、エンディングノートは必要ないと考える方も多いでしょう。
いくら親子でも言葉を間違えると誤解を招き、家族間のわだかまりを生んでしまう可能性があります。

 

親にエンディングノートを勧めたいときは、書くことに前向きになれるタイミングで、さりげなく切り出すのがおすすめです。
エンディングノートを勧めやすい3つのタイミングを紹介します。

①終活の話題が出たタイミング

テレビ番組や新聞記事などで終活についての話題を見かけたら、そのタイミングでさりげなく親に説明してみるのも良いでしょう。
たとえば、お墓や葬儀のテーマになったときに「家族は亡くなったあとも色々と大変だね」と第三者目線で話を振ってみます。

 

そのまま「そうだね、やっぱり困るだろうね」という流れになれば、自然にエンディングノートを勧めやすいのではないでしょうか。

②法事のタイミング

子どもが親と同居していれば、一緒にテレビを見る時間や話し合いをする時間も持ちやすいでしょう。
しかし、離れて住んでいる場合は急にエンディングノートの話題を切り出すと不自然に思われるかもしれません。

 

そういった場合は、法事で親族が集まるタイミングを狙うというのもひとつの手です。
エンディングノートを書いて欲しいと直接的に言うのではなく、自分たちの近況や孫の成長などの明るい話題から、少しずつ終活の話にシフトさせていくと自然に勧められます。

③健康や介護に関する話題が出たタイミング

親が自身や友人の健康についての話をしたときに、さりげなくエンディングノートの説明をしてみるのもおすすめです。
年を重ねると、健康や介護について考える高齢者の方も増えるでしょう。

 

「急に入院になった時に必要なものがわかると助かるのだけれど」といった形で、なぜエンディングノートがあったら嬉しいか、という理由を交えて提案してみるのも良いでしょう。

エンディングノートを親に書いてもらうコツは?

万が一のことは想像したくない、とエンディングノートを書くことをためらう親もいるかもしれません。
また、書く項目が思ったよりも多く、いざ筆を執っても書き進めることが億劫になってしまうという方もいるでしょう。

 

このように、エンディングノートを親に勧めても書いてもらえない場合はどうすればいいのでしょうか?
次はエンディングノートを親に書いてもらうコツについて解説します。

エンディングノートを書くメリットや活用方法を伝える

エンディングノートの認知度は高まっていますが、実際に書いたことのある人は実は少なく、メリットや効果的な使い方を知っている人も少ないのが実情です。
エンディングノートを親が書かないときは、以下のメリットを伝えてみましょう。

 

・資産についての情報を把握できる
・家族に思いを伝えられる
・人生の振り返りができる

 

終活は、死ぬ準備ではなく、自分を見つめ直して今後の人生をより自分らしく生きるための活動です。
日記のように書いたら終わりではなく、人生の状況に合わせて内容を更新できるのもエンディングノートの大きなメリットといえます。

子どもが書くのを手伝う

普段から手紙や日記を書く習慣がないと、ペンを持つことが億劫になってしまう方もいるでしょう。
また「書き方が難しいから」という理由で書かないという方もいるかもしれません。

 

そんなときは、親に要所を聞きながら、子どもがエンディングノートの記入を手伝うというのもひとつの方法です。
入院時に必要になることや、かかりつけの病院、普段飲んでいる薬のことなどを教えてもらい、子どもが記入していくのもよいでしょう。

 

しかし、気乗りしていない親に対してエンディングノートを強く勧めるのは避けたほうが無難です。
答えたくない内容を何度も聞いたり、すぐに質問の答えを言わないからといって急かしたりすることもあまりおすすめできません。
親の気持ちに寄り添いながら、ゆったりとした気持ちを持って接することが大切です。

 

また、たとえエンディングノートの法的効力がなくても、相続や延命処置、遺産配分の希望などは、親族間のトラブルの原因となりやすい項目です。
相続や資産に関するページは、代筆ではなく自筆で書いてもらうことをおすすめします。

 

まとめ

エンディングノートは、何歳から書いても早すぎるということはありません。

家族のために書き始める人も多いですが、エンディングノートは自分のためにもなります。「書く」というプロセスを通じて自分を振り返り、よりよい人生に向かっていける嬉しい効果もあるのです。

 

エンディングノートを書くのが「難しい」「煩わしい」「必要ない」という親には、子どもから一緒に書こうと誘ってみてください。
親の人生に興味を持っていることを示すと、一緒に書いてくれることもあります。

これからの人生をより有意義に過ごすために、あなたもエンディングノートを書いてみませんか?

 

以下のコラムでは、エンディングノートのメリットや書き方、選び方、売上ランキング第1位の人気ノートなど、幅広い内容をわかりやすく解説しています。

ぜひあわせてご覧ください。

 

【関連記事】エンディングノートとは何?メリットやオススメの選び方と書き方を解説

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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