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2021.04.23

コレクター(オタク)の終活でやっておきたい準備

「オタク」とは、アニメやSF、ゲームなど、特定の趣味を徹底的に追求する人のことを指し、1980年代頃からこの言葉が注目されてきました。
そして、2020年代に入り、当時20歳ぐらいだったオタクの第一世代は、そろそろ還暦を迎える頃です。

最近、ご自身の老後の準備をしたり、家族のために死後のことを考えて自分の意思をエンディングノートに書き記しておいたりする「終活」を行う方が増えてきています。
この終活はオタクの人にとっても例外ではなく、ちょうど還暦を迎える頃になり、自身が亡くなった後のコレクションの行き先を案じ始めている人も多いようです。

コレクターにとって、趣味で集めたコレクションは大切な宝物であり、相続対象になる財産でもあります。
しかし、その価値をよく知らない家族にとっては、これらのコレクションは処分の対象となってしまい、持ち主が亡くなった後はまとめて処分されてしまうことも少なくありません。

そこでこの記事では、自身の亡き後、コレクションの価値をきちんと理解し、大切に扱ってくれる人に渡すために、コレクター(オタク)が終活でやっておきたい準備について解説します。

コレクター(オタク)の終活について

一般社団法人終活カウンセラー協会によると、終活とは「人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をより良く自分らしく生きる活動」と定義されています。
自分の人生をより充実させ、希望に沿った最期を迎えるために、また、自分の死後に家族に迷惑をかけないことを目的として行う活動です。

 

終活の内容は、遺言書の作成や葬儀・お墓の準備などさまざまあり、人によってやっておくことは変わりますが、コレクター(オタク)の場合は、趣味で集めたコレクションの整理についても意識をして、しっかりと整理をしておくことが大切です。

 

ご自身が亡くなると、残された家族は葬儀をはじめ、年金や保険の続きなど、やることがたくさんあります。
さらに、大量のコレクションの処分もあるとなると、精神的にも体力的にも負担をかけてしまうでしょう。

 

また、家族がコレクションの価値を知らない場合、これらのグッズは不用品として処分されてしまう可能性があります。
ご本人にとっても、長年をかけて集めた大切なコレクションの不用品として処分されてしまうのはつらいものです。
そういったことから、コレクター(オタク)の方は、ご自身が元気なうちに終活をして、コレクションの整理をしておくことが重要だといえます。

 

コレクションの終活~具体的な整理手順~

では、コレクションの終活はどのように進めていけば良いのでしょうか?
ここでは、具体的な整理手順をご紹介します。

 

①コレクションの仕分け

コレクションの整理をするにあたって、まずは自分がどんなグッズを持っていて、どれぐらいの量があるのかを確認してみましょう。
次に、その中で「手放すもの」と「残しておくもの」に分類していきます。
仕分けの際は、フィギュア、トレーディングカード、ゲームなど、ジャンルごとに分け、ラベルやメモを貼っておくのもおすすめです。
そうすると、家族が見た時に何のコレクションかが一目でわかり、遺品整理で誤ってグッズを処分してしまうのを防ぎやすくなります。

 

②「手放す」コレクションを整理

一通り仕分けが終わったら「手放すもの」に分類したコレクションを整理していきます。
整理方法は、主に以下の3つです。

 

①売却

趣味のグッズを売却してお金に換えておくと、今後の生活費の補填に使ったり、貯金して家族に残しておいたりなど、有効活用できます。
リサイクルショップなどの専門の買い取り業者で売却する場合は、複数の店舗に見積もり査定を出して、できるだけ高い値段をつけてくれるところに売るのが良いでしょう。
また、ネットオークションやフリマアプリを利用すると、同じ趣味を持つ人の目に留まり、予想以上に高額で売れる可能性もあります。

 

②譲渡

友人や知人に同じ趣味を持っている人がいれば、その人に譲るという方法もあります。

 

身近にそういった人がいない場合は、インターネットや専門誌、広報誌などで紹介されているサークルをあたってみるのもひとつの手です。

 

③寄付・寄贈

売却、譲渡以外には、趣味に関係する研究機関や博物館など、公共性の高い組織にご自身のコレクションを寄贈するという方法もあります。
組織によって、寄贈を受け付けている物品は異なり、寄贈方法に関するルールが設けられていることが多いため、まずは電話やメールで詳細を問い合わせてみるのが良いでしょう。

 

そのほか、フィギュアやキャラクターグッズ、プラモデルなどの物資の寄付を受け付けているNPO法人もあります。
寄付した物品は、国内の児童養護施や、海外でおもちゃを買えず困っている子どもに贈られたりなどするため、社会貢献になります。

 

③残すコレクションは価値を調べておく

「手放す」に分類したものの整理が終わったら、次は手元に残すコレクションに取り掛かります。
コレクターが趣味で集めた物品は、美術品や骨とう品と同じく「資産」であり、相続財産のひとつです。
原則として、その業界に精通した人に鑑定してもらった評価額が、そのコレクションの価値となります。
したがって、手元に残しておくコレクションについては、遺品整理や相続の際に家族が困らないよう「このグッズにはいくらの価値があるのか」ということを家族や周囲にわかるように示しておくことが大切です。

 

最近では、コレクター(オタク)の終活を支援するために、専門知識を持つ各ジャンルのプロがコレクションの鑑定をして、見積もり査定額を書面で発行してくれるサービスも登場しています。

 

まんだらけの「生前見積」サービス

古物商の「まんだらけ」では、後世のコレクターへの引き継ぎや、家族の財産として役立てることを目的として、コレクションの整理を検討されている方を対象として、生前にグッズの見積もり査定をする「生前見積」サービスを展開しています。

 

なお、まんだらけの生前見積は、査定後に必ず売却するというわけではなく、ご自身が亡くなった後にご遺族の方が誤って大切なコレクションを処分してしまうのを防ぎ、スムーズ売却できるようにするためのサービスです。
対象品は、まんだらけで扱っている漫画やアニメグッズ、プラモデルなどで、査定は100点まで無料となっています。(参考:MANDARAKE「生前見積」

 

終活をせずに亡くなった場合、コレクションは不用品として処分されるケースがあり、形見分けをしてもらったとしても、ご自身が希望する方の手に渡らないかもしれません。
しかし、生前見積もりサービスなどを利用して価値があることが遺族にわかれば、専門ショップに持ち込む可能性が高くなるでしょう。
そうすれば、大切なコレクションを次のコレクターに引き継ぐことができ、大切に扱ってもらえます。

 

デジタル終活も忘れずに

パソコンなどのデジタル端末や、オンラインサービスの情報に関する終活を行うことを「デジタル終活」といいます。

 

総務省の調べによると、2017年の日本におけるパソコンの世帯保有率は72.5%、スマートフォンや携帯電話を含めた「モバイル端末全体」の所有率は94.8%となっており、おおよそひと世帯に1台は情報通信機器があるという状況です。(参考:総務省「情報通信機器の保有状況」

 

この記事を読んでいる方の中にも、パソコンやスマートフォンで趣味に関する情報を管理していたり、SNSなどで情報交換をしていたりする方も多いのではないでしょうか?
デジタル情報機器に保管されたデータは非常にプライベートな情報のため、家族であっても見られたくないデータなどがあるかもしれません。

 

そのため、コレクションの終活を行うとともに「デジタル終活」をしておき、趣味に関する写真や文書類、創作物、SNSアカウントなどを整理しておくことをおすすめします。

 

デジタル終活の具体的な進め方については、ワンズエンディングのこちらのコラムで詳しく解説しています。

 

【関連記事】デジタル終活の進め方!スマホやパソコンの整理方法

 

エンディングノートの活用もおすすめ

ご自身が倒れた時や亡くなった後に、コレクションをきちんと価値がわかる、大切に扱ってくれる人に渡すためには、エンディングノートを活用するのも有効な方法です。

 

エンディングノートとは、周囲や家族の人に伝えておきたいことを書き記しておけるノートで、葬儀やお墓に関する内容や、医療・介護の希望など、自分に関するさまざまなことを書き留めておくことができます。
もちろん、趣味に関することを書くことも可能ですので「自分の死後はコレクションを〇〇さんに譲ってほしい」「グッズは△△団体名に寄贈してほしい」といった希望を書いておくことも可能です。
そうすることで、家族に確実に意思が伝わり、誤って処分されてしまうことも防ぎやすくなります。

 

また、パソコンやスマートフォン上で管理している情報で、亡くなった後に削除してもらいたいデータやアカウントなどがあれば、IDやパスワードをエンディングノートに記しておくのも良いでしょう。

 

【関連記事】エンディングノートとは何?メリットやオススメの選び方と書き方を解説

 

遺品整理は「整理専門会社」に頼んでもらうという選択肢もある

ご自身亡くなった後、コレクションは「遺品」となり、それらの整理は基本的に家族や親族といった身近な方が行います。
遺品整理は、家具の運び出しや部屋の掃除などもあるので体力的にも大変ですし、いざ遺品を片付けようと思っても、故人との思い出がよみがえって辛くなり「なかなか整理が進まない」という方がほとんどです。

 

そのため、ご自身が亡くなった後に遺品整理については「整理専門会社」に依頼してもらい、家族に代わってプロに片付けをしてもらうという方法もあります。
企業によってサービス内容は異なりますが、遺品の仕分けや不用品の処分、清掃のほか、コレクションの買い取りなどを依頼することも可能です。

 

このようなサービスについての知識を身につけておき、必要性を家族と話し合ったり、いざという時に家族がすぐに手配ができるよう、あらかじめ信頼できる企業を調べておいたりするのも終活のひとつです。
ご自身のコレクションをきちんと整理してもらい、家族の負担を軽減するためにも、情報収集や話し合いをしておくことをおすすめします。

 

ワンズライフの遺品整理

株式会社ワンズライフは、遺品整理をメインストリームとして、社会貢献に取り組む企業です。
遺品整理のほか、認知症や施設入所などによりご自身でお部屋の片付けをすることが困難な方への生前整理や、空き家整理の代行サービスを提供しています。

 

当社では「故人さま・ご依頼者さまの心に寄り添う姿勢」を信条として、きめ細やかなサービスの提供とお客様に安心していただける整理を行うことに努めております。

 

コレクターの方にとって、集めてきたコレクションは宝物であり、大切な財産のひとつです。
ワンズライフは、仕分け作業の際はひとつひとつの物品を目で見て確認し、大事な遺品に傷がつかないよう、丁重に梱包をしたうえで搬出作業を行っています。
売却を希望される物品については、プロの遺品査定士がしっかりと価値を見定めて買取りを行い、処分するものについては、リユース、寄付など、可能な限り再利用いたしますのでご安心ください。

 

まとめ

趣味のグッズが多い方は、遺族の方の負担とならないように、ご自身が元気なうちから終活をしておくことが大切です。
価値があるコレクションが正当に評価されず、処分されてしまうことのないよう、生前見積サービスを利用して査定をしてもらったり、エンディングノートに売却先や譲渡先を決めておいたりして、コレクションについての要望を示しておきましょう。
また、パソコンやスマートフォンの中に趣味に関する情報があり、家族や周囲の人に見られるのを避けたい方は、合わせてデジタル終活をしておくことをおすすめします。

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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