2018.04.13 (2023.10.28 One's Ending編集部 加筆)
遺品で買取してもらえるものとは?高く売るコツは?
遺品整理をしていると、故人の遺品をどうするかを悩む方が多くいらっしゃいます。
捨てるのはもったいないけれど、すべての遺品を家族で受け継ぐことができない場合、買取を検討する方もいるでしょう。
しかし、どこにお願いすればいいのかがわからないという声もよく聞きます。
この記事では、そんな悩みをお持ちの方が、遺品買取業者に依頼するときに、役に立つ知識をご紹介いたします。
遺品を買い取ってもらうときに注意すること
遺品の買取を検討する前に、注意したいことがあります。
遺品をただ捨てるのではなく買取ってもらえるなら、環境にも優しく故人も喜ぶことでしょう。
しかし、いいこと尽くめの遺品の買取で後々トラブルになることもあります。事前に注意すべきことを解説します。
形見分けはしなくていいか
まず考えたいのが形見分けについてです。
親戚や、特に親しい方のなかに、故人の持っていたものに思い入れがある方がいるかもしれません。
それ以外にも、祖先から引き継がれてきたものなど、故人の兄弟ならわかるようなものがあるかもしれません。
そういった思い入れのあるものは、買取ではなく形見分けをしたほうがよいでしょう。
売ってしまってからでは遅いので、事前に確認しておくと安心です。
形見分けには、もう1つ注意する点があります。
宝飾品や骨董品などで価値のあるものを形見分けすると、譲渡所得税がかかる可能性があります。
また、相続財産の総額にも計算されますので、相続税の計算時に意味を持ちます。
相続財産に相続税が、かかるかどうかの分岐点に近い場合などには、税理士にあらかじめ相談するなど慎重に進める必要があります。
【関連記事】形見分けとは~必ず行う?時期は?方法は?などの疑問を解決します~
相続放棄の場合
故人の負債が大きいなどの理由で相続放棄をする場合、基本的には、遺品の処分や売却、形見分けをしてはいけません。
故人のものを受け取った以上、相続を承認したと裁判所にみられ、相続放棄ができなくなるからです。
そうはいっても、ほぼ金銭的価値がないものであれば、故人をしのぶ意味での形見分けをすることができるともいわれています。
ただし、価値がないと思っていても骨董品として価値があれば大変なことになりますから、十分に注意してください。
間違いがないように、相続放棄の申告をした家庭裁判所に相談するのが一番確実です。
所得税が発生する可能性
貴金属などで買取により得たお金が30万円以上の場合は、所得税が発生する可能性があります。
譲渡所得金額は、(売却で得た金額-(購入金額+売却にかかった経費)-特別控除 )=Aとして算出します。
Aの金額に税額をかけ、所得税額を算出します。
譲渡所得には50万円の「特別控除」があります。
売却する物にもよりますので断言できませんし、遺品であることから相続税の関係も出てきます。
ある程度高額な場合は、税理士などの専門家、もしくは税務署に必ず相談する方がいいでしょう。
どこに買い取ってもらう?
本来買取は品物ごとに専門の業者に買い取ってもらうのが1番の方法です。
専門業者であれば、高く買取ってくれる可能性があります。
しかし、遺品の場合は品目の種類が多いので、各専門買取業者に依頼すると、時間も手間もかかります。
時間をあまりかけられない方は、遺品整理を依頼する業者に買い取ってもらえれば1度で済みます。
遺品整理業者の場合、道具商の資格をとっていない業者は買取りができませんので、ホームページなどであらかじめ確認する必要があります。
お勧めなのは、遺品査定士と道具商、両方の資格を持った業者です。
どんな遺品が売れる?
新しい美品、もしくは骨董価値のあるものは買取ってもらえます。
そのなかでも以下のものは買い取ってもらえやすいものといわれます。
- ・家具や家電製品
- ・ブランド物のアクセサリーやカバン小物類
- ・換価金価値の高いもの
ここからは遺品の分類ごとにチェックしてみましょう。
金製品
金製品は安定して売れるものです。
しかし、相場によって価値が上下します。
すぐに売ってしまわずに、相場を確認しながら高値のときに売るのが高く売るコツです。
種類としては、指輪・ネックレス・イヤリング・ピアス・ブローチなどアクセサリー類や時計。
その他、金歯・金縁メガネなどが該当します。
アクセサリー・腕時計・小物
金以外のアクセサリーや小物だと、プラチナやダイヤの指輪が高く売れます。
ロレックスの時計などのブランド品は、金製品であっても金で売るよりそのブランド製品として売ったほうが、価値が高い場合もあります。
有名ブランドのバッグや財布などもよく売れるもののひとつです。
カメラ
カメラはアマチュア機よりはプロ機の方が、価値があります。
新型のミラーレス一眼でニコン・キャノンなど有名メーカー品などであればいい値が付くことがあります。
一方、フイルムカメラは価値が付きにくい状況です。
保管状態が悪く、グリップ樹脂の部分がベタベタしているような状況では安値になります。
カメラ専用保管庫に入っていると、保管状態は良好な可能性が高いでしょう。
電化製品
電化製品は、第一に使えることが大切です。
動かないものに値段はつきません。それ以外ですと、以下のものに該当すれば価値が上がります。
- ・パナソニック・ソニーなど有名メーカー
- ・新製品・高級品・新品
- ・傷がない美品
- ・付属品が全て揃っている。
- ・TV・DVDプレーヤーなど、需要が高い商品である。
家具・ピアノ
家具やピアノは、状態によって高価で売れるものとまったく売れないものに分かれます。
売れない家具の特徴は、傷のあるもの・古いもの・汚れているものです。
組み立て式の家具も、一般に安く販売しているものなので買取り価格も安くなります。
反対に、高く買ってもらえるものは、人気ブランド・有名作家などのアンティーク品です。
できる限りメンテナンスしてきれいに磨いてから売りに出すと値が付きやすくなります。
ピアノは大きく分けて3種類あります。
アップライトピアノ・グランドピアノ・電子ピアノです。
国内品であれば高値が付きやすいといわれます。
メーカーでいうと、ヤマハやカワイが人気です。日本は高温多湿であることから、日本特有の気候に合わせて作った国内品に人気が出るのです。
切手・古銭
切手や古銭は、専門店に持ち込むのがおすすめです。
町の買取り店に持ち込むと、額面の金額から計算されてしまいます。
地方には専門店が少ないのが現状ですが、今はネットもあります。
ヤオフクや、フリマアプリのメルカリなどで販売するのもいいでしょう。
以下は価値のある切手ですので、参考にしてください。
- ・1955年以前に発行された銭や文単位の切手
- ・発行時期の限られた切手(琉球切手軍事切手など)
- ・希少価値の高い切手(例えば中国切手。文化大革命時代の切手に価値があります。日本切手ですと、戦前戦後初期の切手に希少価値があります。)
- ・エラー切手(印刷漏れや逆刷りなど)
古銭は特に、素人では価値が分かりにくいものです。
複数の買取り店で見積もりをもらう方法をとりましょう。
趣味のもの
故人が趣味で収集していたもののなかに、高く売れるものがあるかもしれません。
いくつか例をあげますので、参考にしてください。
洋酒
高級酒や年代ものは買い手が多く、売れやすいものです。
ブランデーではヘネシーXOが人気です。
ゴルフ用品・釣り具など
ゴルフ用品も釣り具も状態が良ければ、比較的高く売れるようです。
ブランド物は高値が付く可能性が高まります。オーディオ製品も売れやすいものの1つです。
将棋盤、囲碁
将棋盤や囲碁に関しても、素材や状態によっては、高値で売れることがあります。
本榧(かや)・ヒバ・桂・新榧の材質なら尚いいでしょう。
デジタル機器
パソコンやスマートフォンの最新端末も状態次第では高額で売れるものです。
特に、iPhone・iPad・Mac bookなどのApple社の製品は、少し古いものでも高く売れることもあります。
まとめ
遺品を個別にリサイクルショップに持ち込むのは手間がかかります。
遺品であることから相続税の問題もあります。
このため、遺品の買取は、遺品や相続に関する知識を持っている経験豊かな遺品整理業者に依頼するのがおすすめです。
当社、遺品整理ワンズライフには遺品査定士が在籍しており、道具商資格を持っております。
遺品整理の見積もりの際はご自宅に伺いますので、買取しようと考えている遺品や一覧などを提示していただけますと、概算を提示できます。
遺品の買取をすることで、遺品整理の費用を抑えることも可能です。
遺品整理の際にはまずは私たちにご相談ください。
当社の遺品査定士による遺品買取事例は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひご参照ください。
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