形見分けとは~必ず行う?時期は?方法は?などの疑問を解決します~

投稿者: One's Ending編集部 | 2017年6月16日

葬儀、四十九日を済ませてひと段落した後、遺品の整理や形見分けのことを考える方は多いのではないでしょうか?
今回の記事では、形見分けを行うべき時期、誰に対してどのような品を贈るのか、何か注意するべき点があるのか等、数多くの疑問を解決いたします。
作業や手続きを行う前に、大切なポイントを確認しておきましょう。

形見分けとは

「形見分け」とは、昔から行われている日本独特の風習です。一般的に形見分けとは、「故人が大切にしていたものを近親者や友人に分ける」こと。生前の思い出が詰まった遺品を通し、故人の思い出を共有するために行われます。

昔は丈を直せば誰でも羽織れる着物が、代表的な形見分けの品物とされていました。「肌にまとっていたものには魂が宿る」という日本人の思想からきているともいわれています。

 

寛永3年、儒学者小瀬甫庵によって書かれた「甫庵太閤記」全20巻の中で、秀吉が死期を悟った時に形見分けを行った話も有名です。

その他にも、今から2500年ほど前、お釈迦様が「遺品を売り、そのお金を等分せよ。」と教えを告げられた、との言い伝えもあります。

このように生前整理や売却を行うことも、ある意味では形見分けと呼べるでしょう。

 

「形見分け」にまつわる5つの疑問

疑問

 

徐々に失われてゆく「形見分け」という風習。

「なぜ行う必要があるのか?」「どのように行えばよいのか?」などと、疑問を持たれている方も多いでしょう。

 

ここでは、上記のような5つの疑問にお答えいたします。

 

疑問1:形見分けは必ず行わなければいけないの?

民法などの法令で決まっている訳ではないので、必ずするべきものではありません

ただし、特にご高齢の皆さまには、古くからのしきたりを大切にしたい方も多くいらっしゃいます。ご親族の中で信仰の深い方がいる場合には、きちんと形見分けを行うことが親戚付き合いのひとつにもなるでしょう。親族間の関係を深める良いきっかけにもなるかもしれません。また、失われていく日本古来の風習を守っていくという点でもおすすめです。

 

疑問2:時期はいつ行うのが適切?

特に決まってはいませんが、親族が集まる機会はたくさん持てるものでもないですよね。そのため、親族の集まる四十九日に済ませることが多いと言われています。ただし、故人が信心の深い方であった場合、その宗派によって決まりがある場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

仏教の場合

多くの場合、四十九日忌明けのときと決められています。

神式の場合

神霊祭の五十日祭の日、また三十日祭の日に行うこととされています。仏教でいうと忌明け法要の日です。神道では法要にあたる儀式のことを神霊祭といいます。

キリスト教の場合

キリスト教には、形見分けのようなしきたりはありません。しかし、日本においては形見分けが行われるケースも多く、その場合は、1カ月命日である追悼ミサにて行われます。

 

疑問3:形見分けを贈る人は?目上の方に贈っても大丈夫?

形見分けは、故人の近親者や親族、友人などに遺品を分けることです。

昔は「目上の方に対して送るのは失礼にあたる」と言われていました。

しかし、現代では社会的地位や年齢に左右されない環境になりつつあり、故人と親しかった人物であればだれでも受け取れるような風潮になってきています。
けれども、相手方が希望しているのかは分かりません。目上の方には、相手からの申し出があった時のみにとどめ、こちらから贈ることは控えるのが無難でしょう。

 

疑問4:形見分けの品の選び方は?

アクセサリー 時計

形見分けをする遺品には、特に決まりがあるわけではありません。

よくある品では、着物、衣類、貴金属、アクセサリーや腕時計などがあります。

衣類は渡す前にクリーニングへ出すこと、貴金属は磨いておくことがマナーです。

また、贈る相手の趣味趣向を考えて、相手が喜びそうな物を選ぶことも大切とされています。

 

疑問5:形見分けの方法は?

形見分けはプレゼントではないため、包装する必要はありません。

半紙で軽く包んで渡すとよいでしょう。

本来は手渡しで行うものですが、相手が遠方で会うことが難しい場合は、配送でも構いません。郵送を依頼する場合は、必ず丁寧な手紙を添えるようにしましょう。

 

形見分けをする際の注意点

故人の人間関係を隅から隅まで知ることはできません。全く面識のない方が「私は故人の友人だ。」と言ってきて、高価なものを持ち去るという詐欺まがいなケースも存在します。突然このような状況に遭遇しても困らないように、あらかじめ断り方を決めておきましょう。
「申し訳ありません、形見分けは親族のみとしております。」と言うのもよいでしょう。

他にも、トラブルを避けるための具体的な注意点をご紹介いたします。

 

相続放棄の場合

相続放棄の場合は、さらに注意が必要です。

形見分けは相続の対象にあたります。ある程度の品物でしたら形見分けも許されますが、価値がある物は相続財産の隠匿とされ、相続放棄が認められなくなる可能性があるのです。相続放棄後の形見分けは、専門家に相談しながら行った方がよいかもしれません。

【関連記事】相続放棄とは?デメリットや注意点の解説

 

遺産分割は済ませておく

まず遺品整理を行う際には、価値のありそうなもの、あまり価値の無さそうなものに分類します。

それから、あらかじめ鑑定行っておき遺産分割協議をしましょう。

親族が形見分けを通して宝石や貴金属などの価値のあるものを取得するときには、鑑定して換価した場合の金額も合わせて、遺産分割協議書に記載しましょう。後々のトラブルを防ぐことにもなります。

 

贈与税がかかる場合も

宝石や貴金属などの遺品を形見分けで貰うときには、遺産分割協議書に記載が必要です。高価なものを手に入れる場合、受け取る側に贈与税がかかる場合もありますのでご注意ください。

特に親族以外の方へ形見分けするときは、あまり価値の高いものは贈らないように気をつけましょう。

【関連記事】贈与税とは?生前贈与を上手に活用しよう

 

形見分けを実際に行った方のエピソード

エピソード

それでは、実際に形見分けを行った方のエピソードをご紹介いたします。

保存状態が最悪で、結局高くついてしまった

・東京都在住 30代 女性
ひと段落ついたため、形見分けの準備をしていたら、たくさん価値のあるだろう物が出てきました。しかし、高齢の祖父だったため整理整頓されておらず、保存状況が最悪の状態でした。箱のまま形見分けをしましたが、カビていたり割れていたりして、親戚から返却されてしまう始末。泣く泣く処分しましたが、その費用が結構お高くかかってしまいました。

友人が勝手に仕切り始め・・・

・岡山県在住 30代男性
亡くなった時に友人の男性が「俺が全部知っている」と勝手に仕切り始めた。友人いわく「あんたらには何も分けないと言っていた。」と言うもんだから「そんなことはないでしょ。証拠を出せ。」と要求したら、本人が書いた遺書と本人の生前のビデオメッセージまで出てきて友人の言う通りの内容を話していて、私たちは何も言えず従うしかなく、何にも分け前がなかった。

前もって決めておけばよかった

・北海道在住 30代女性
今から約三年前に祖母が亡くなりました。祖母は祖父と二人暮らしで、若干痴呆症を患っており、よく年金で色々な物を買っていました。亡くなった後に形見分けを行いましたが、価値のわからない物もあり苦労していました。結局専門の業者さんに頼んで査定して貰ったのですが、額が少し多めでその分配に揉めてしまいました。「前もって決めておけば良かった」と後悔しました。

娘たちが勝手に捨てて大揉めに

・北海道在住 40代男性
私の祖母の遺品の形見分けの話です。物や資産などはそれ程無くあっさり終わるかと思われたんですが、娘達が現れ勝手に許可無く次々捨ててしまい、後々大揉めになってしまった事があります。「形見として大事に保管しておこう」と話していたものも、捨てられていて皆大激怒!結局、荒らすだけ荒らして娘達は我関せずに退散。私は何とか祖母が直筆で書いた書物を分けてもらいました。今でも供養して大事に飾っていますが、見るたびに思い出してしまいます。

本当に大事なものかわからずに苦労

・40代女性
故人が大事に保管していた宝石や着物など、誰からもらったのかわからないものが多くて困りました。普段から大事なものもそうでないものもすべて箪笥にしまい込むような人だったので、保管されていても本当に大事なものなのかわからず、どれを優先して形見分けすればいいのかがわからなかったです。ちゃんとした遺書でなくても、物の処分に関する遺書や遺言は残してほしいと伝えておくべきだったと思いました。

 

まとめ

 

故人を偲ぶためにも、故人と親しかった方への形見分けはとても大切なこと。 しかし、形見分けはトラブルの原因になることが多いものです。形見分けでトラブルが起きると、故人を偲ぶという本来の目的から外れてしまいます。高価すぎるものは不公平を生みますし、贈与税の対象にもなりかねませんので避けましょう。贈る相手のことも考えて、実行していくことが大切です。

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私たちが車両でお伺いできる範囲なら問題ございませんが、遠方からご依頼される場合は、全国的なネットワークを持つ運送業者に委託することになります。
宅配便で送れるサイズや重量の物であれば、郵送のほうが費用も安く上がります。ただし、お近くの場合は料金が割高なため、業者が直接お届けすることにしています。このようにお客さまにとって少しでもお得な方法で「形見分け配送」を致しておりますので、ぜひご検討くださいませ。質問やご相談等も、お気軽にお待ちしております。

 

 

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この記事を書いた人ライタープロフィール
One's Ending編集部 関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、特殊清掃に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。

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