
2019.06.07
プロが教える、【お悩み別】遺品整理の方法
ひとくちに遺品整理と言っても、どこから手をつけていいのかわからないと思われている方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、遺品整理の方法をお悩み別に、わかりやすく解説することにしました。遺品整理でお悩みを抱える方々の参考になれば幸いです。
あなたの、遺品整理に関するお悩みは?
それでは最初に、お困りの種類を特定しましょう。 以下の質問に、「はい」「いいえ」で答えてみてくださいね。
1.現在(あるいは近々)、ご家族の遺品を整理する必要がある 「はい」の方は、2へ。 「いいえ」の方は、Eへ。
2.遺品は、すでに分別・仕分けされている 「はい」の方は、6へ。 「いいえ」の方は、3へ。
3.遺品が大量にある 「はい」の方は、4へ。 「いいえ」の方は、5へ。
4.できるだけ早く遺品整理をしなければならない 「はい」の方は、Cへ。 「いいえ」の方は、Aへ。
5.効率的な分別方法がわからない 「はい」の人は、Bへ。
6.遺品の仕分けはできているが、処分方法に困っている 「はい」の人は、Dへ。
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A 「遺品が大量にありすぎて手に負えない!」という方
ご家族の遺品が大量にある場合、たとえば極端な例ですが、「うちは、実家そのものが丸ごと遺品かも!」のような場合も、考え方ひとつで整理整頓の仕方が変わります。つまり、「のこすもの」と「それ以外」に割り切るのです。本当は、ご家族の生前にそういったこと(遺品扱いにして欲しい大切なもの)を聞き出しておき、別の箱に大切に保管するようにしておけばいいのですが、現実はなかなかそうはいきません。ここでは、遺品に関する遺言も特になく、遺された物品が多すぎて困っておられる方に向けて、本当に遺品としてのこすべき物品の基準は、大きくは2つです。
1 貴重品(現金、証書、印鑑、鍵、通帳、契約書、高価な品、故人が大切にしていた品物など)
2 思い出の品(写真、指輪、手紙など)
それ以外の品はジャンルごとにリスト化して、関係する遺族の皆さんで確認した後で、処分方法を専門業者に相談するのが最も速くて確実な方法です。

B 「効率的な分類方法がわからない!」という方
「いろんな種類のモノがあり過ぎて、選別するのが難しい!」とお困りの方への一番お勧めの方法は、分別・仕分けのプロである遺品整理の業者に依頼することですが、ここでは、最初に自分たちでできる方法をご紹介します。Aのように大量ではないけれど分類方法を知りたい方向けです。
- まずは、Aの基準を参考にして、確実に「のこすもの」と「処分するもの」「保留」に分けましょう。
- 次に「処分するもの」の中から、「売る」「寄付する」「捨てる」に分けましょう。 (この時点でその分類がわからない場合は、遺品整理士の資格をもつ専門業者に依頼しましょう)
- 自分たちで2の作業をできる場合はいいのですが、もしかすると、「捨てる」の中にはまだまだ使える上に売れるかもしれないものもあるかもしれません。ここでも、できるだけ遺品整理士の資格をもつ専門業者に相談することをお勧めします。
- より慎重にことを運びたいなら、後々のトラブルがないように、整理した内容は関係する人々(相続に関連するなど)に報告しておくといいでしょう。
- 作業を効率よく進めるために、迷ったものはとりあえず「保留」の分類にしておくことがポイントです。「保留」に分類したものは、時間をおいてあらためて検討したり、親族に相談してみましょう。

C 「大量の遺品を急ぎで整理しなければならない」という方
この場合は、遺品整理士の資格をもつ業者に頼むのが確実です。遺品整理士というのは、一般社団法人 遺品整理士認定協会が認めた業務代行業者のことです。遺品の取り扱い手順や法的な知識をもっているため、安心して任せることができます。遺品整理士認定協会から優良認定されている事業所であればさらに安心です。故人のためにも、ご家族のためにも、社会的な信用と確かな実績をもつ業者を慎重に選びたいものです。

D 「遺品の処分方法がわからない」という方
遺品の中には、処分方法に困るものも多く見受けられます。 捨てるものをさらに分別し、適切に処分しようとすると時間も手間もかかるため、面倒だと感じる方は、処分するものだけを不用品回収業者などに搬出してもらえばスムーズでしょう。遺品の仕分けから依頼するのであれば遺品整理業者に依頼するのがベストですが、費用を少しでも抑えたいのであれば、仕分けまでは自分たちで行い、不用品は専門の回収業者などに依頼するのが効率的です。
【あわせて読みたい】遺品整理業者って、不用品回収業者や便利屋とどう違うの?
不用品の処分方法については、以下の記事でもご紹介しております。
>処分方法の記事一覧はこちら
E 「当面は遺品整理の必要はない」という方
遺品整理の大変さは、「その時」がやって来て初めて実感するという方が多いようです。「ふだんはあまり考えたくない、いつか先の話」と思いたいのが人情ですが、今のうちに親と生前整理について話したり、いざというときに依頼できる専門業者を探しておくことをお勧めします。なぜなら、遺品整理よりも生前整理の方が遙かに効率的だからです。何よりも、本人が生きているので正しい判断が可能になります。たとえば、ご高齢のご両親にそれとなく家族としての務めとしての生前整理を促すこと。さらに、信頼できそうな専門業者をマークしておくこと。それらは、結果的にご家族を幸せにする公算が高まると言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。 遺品整理をスムーズに進めるコツは、まず課題となっていることを明確にすることです。何に困っていて、何が原因なのか、どうすればいいのかを文章にするなど見えるカタチにすれば、物事は一気に進んでいく可能性が高まります。そしてその上で、自分たちでできること、できないことをはっきりさせれば、遺品整理は決して大変なものではありません。いずれにせよ、一番の近道は経験豊富なプロフェッショナルに相談することです。気軽に電話をして、効率よく進めていきましょう。
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