遺品整理・生前整理の現場から~空き家の危険性のイメージ画像

遺品整理・生前整理の現場から~空き家の危険性

今、世の中では増え続ける「空き家」が社会問題となっています。遺品整理・生前整理の現場においても、空き家となっている自宅を売り出すために整理してほしいというご依頼をいただくことがあります。
 
誰も住まなくなった家が空き家となり、人の手入れなく長年放置され続けると、さまざまな危険や持ち主にとってのデメリットが発生します。
こうした空き家問題を解決するには、どのような対策があるのでしょうか。
 
今回は、日本で増えている空き家の現状とともに、空き家を持つことの危険性やデメリット、具体的な空き家の活用方法についてご紹介します。

日本で増え続ける「空き家」の現状

 空き家とは、長い間誰も住んでいない、何も使われていないまま放置されている家屋のことです。
日本では年々空き家の数が増え続けており、一つの社会問題となっています。

 

空き家率

 

出典:総務省統計局|平成30年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要

 

上の図は、総務省統計局が公表している「空き家数及び空き家率の推移」を表したグラフです。
平成30年の空き家数は846万戸、空き家率は13.6%と、昭和38年以降の統計で過去最高を更新しました。
また、空き家数、空き家率ともに、一貫して増え続けていることがわかります。

 

空き家の状態

 

出典:国土交通省|令和元年空き家所有者実態調査 集計結果

 

上の図は、国土交通省が公表している「空き家の腐朽・破損の状態」を利用現況別に表したグラフです。
空き家の半数以上に腐朽・破損が生じていること、別荘や貸家・売却用以外の「その他」に関しては6割以上に腐朽・破損が生じていることがわかります。

 

空き家問題の現状については以下の記事でも詳しくご紹介しています。
本記事とあわせて参考にしてみてください。

 

相続した実家(空き家)をどうしたらよいか~空き家問題の現状と対策

 

空き家を持つことの危険性・持ち主のデメリット

 遺品整理・生前整理の現場でも、空き家として持っている自宅を売りに出したいということでご依頼をいただくことがあります。
ある事例でお伺いした空き家は長年何もせず放置されていたそうで、当時の生活感がそのまま残っていました。
ご依頼者さまは家の中を整理した後に解体されるとおっしゃっていましたが、世の中には何年も放置され続けている空き家が数多くあります。

 

ここでは、空き家を持つことで起こり得る危険や持ち主にとってのデメリットをご紹介します。

 

空き家を利用した犯罪が発生するおそれがある

空き家は、長年誰も住んでいなかったり、何も使われていなかったりする家屋です。
住人の気配がなく人の手が入っていないため、事情を知らない他人が見ても「空き家」と認識しやすく、空き家を利用した犯罪を招いてしまうリスクを伴います。
ただ空き家を持っているだけでも、犯罪の集会所に使われたり、放火の対象になったりと、大きなトラブルにつながる危険性があるのです。
その他にも、ホームレスが住み着いたり、ゴミを不法投棄されたりすることも考えられるでしょう。

 

空き家を維持するためのお金がかかる

 前述の通り、日本の空き家は半数以上に腐朽・破損があり、別荘や貸家・売却用以外の空き家に関しては6割以上に何らかの腐朽・破損が生じているという現状があります。
痛みが進んだ家屋を修理・修繕しないまま放置すると、通水や換気をしなくなったり、シロアリやネズミが湧き出したりと、急速に劣化が進んでしまいます。

 

しかし、空き家を維持するにはお金がかかります。
固定資産税はもちろんのこと、近年は行政からの罰金も始まりました。平成26年に「空家等対策特別措置法」が成立し、倒壊の恐れがある空き家に対して行政が罰金を徴収したり、強制撤去を行ったりできるようになったのです。
修理・修繕にも当然お金がかかるため、ただ空き家を持っているだけではどんどんコストが膨らんでいきます。

 

空き家を活用する取り組み

 空き家を持っていると犯罪やお金のリスクが増え続けてしまうため、遺品整理・生前整理のご依頼者さまもそこを懸念されてご相談いただくことがほとんどでした。

その一方で、全国各地では思考を凝らした空き家の活用方法を展開しているところもあります。
空き家をただ持ち続けるのではなく、空き家を利用して新たな機会を生み出す取り組みが徐々に増えているのです。

 

たとえば、当初は取り壊すはずだった空き家をロケーションの良さからゲストハウスに再生したことで、多くの観光客が足を運ぶようになったという事例があります。
よくある事例としては、空き家を利用したカフェも挙げられるでしょう。
空き家をただ放置するのではなく、再利用し、地域の活性化にまでつなげるという活用方法が行われています。

 

現在持っている空き家を再利用したい方は、自治体が主体となって空き家の活用を促進する「空き家バンク」の利用がおすすめです。
空き家の活用方法や空き家バンクについては以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひ参考になさってください。

 

空き家活用の基礎知識。今のトレンドは?
空き家バンクの制度の概要やメリット・デメリットを解説

 

まとめ

日本で増え続けている空き家の問題。
空き家を持つと、犯罪やトラブルにつながったり、維持のためのお金がかかったりと、さまざまなリスクやデメリットが発生します。

 

一方で、空き家を活用した新たなビジネスも全国的に展開されており、自治体による支援や民間企業との連携も増えてきています。
なかなかすべての人が空き家を再利用していくのは難しいでしょうが、空き家を使って何かできることはないか、取り壊す前に一度検討してみるのもよいかもしれません。

 

遺品整理・生前整理の専門業者「ワンズライフ」では、遺品を一つ一つ目視で確認し整理するのはもちろんのこと、解体が必要な物置や撤去が難しい木々などもしっかりと対応させていただきます。
空き家整理をご検討されている方は、ワンズライフまでお気軽にお問い合わせください。

 

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
ワンズライフ公式サイトはこちら 無料見積もりはこちら

ワンズライフのサービス

  • 遺品整理
  • 生前整理
  • 空家整理
  • 無料見積り
  • 取材・講演会お問い合わせはこちら

SNSで記事更新や最新情報をチェック!

お役立ち情報を配信 人気記事をもれなくチェック

ワンズライフのサービス

  • 遺品整理
  • 生前整理
  • 空家整理
  • 無料見積り