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2017.07.25

リバースモーゲージとは?制度の概要とメリット・デメリット

厚生労働省が、2017年3月1日に発表した最新の日本の平均寿命は、男性が80.75歳、女性が86.99歳でした。
男性の平均寿命が80歳を超えたのは、2013年が初めてで、以後3年連続となります。厚生労働省の調査においても平均寿命は年々高くなる傾向にあります。
高齢になると医療費もかかり、パートに出るにも体力的に制約がかかるでしょう。
その結果、年金だけでは生活ができなくなったなどの理由で、老後破産を起こすことがあります。
そんなときに使える便利な制度、それがリバースモーゲージです。
この記事では、リバースモーゲージの内容を説明し、そのメリット・デメリットをご説明します。

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは、不動産を担保にしてお金を借りるという点で、住宅ローンの一種だと言えます。しかし普通の住宅ローンと違い、自宅に住み続けながら、自宅や土地を抵当に入れて、銀行や信託銀行などの金融機関から老後の生活資金の融資を受けるという仕組みです。原則的に融資契約期間は、契約者の死亡時をもって終了となります。契約者の死亡後に、住宅や、不動産などの担保物件を処分し、融資に係る元利金を一括返済するわけです。

 

生活資金が十分でない高齢者が、住み慣れたマイホームで生活しながら自宅の資産価値を現金化できる制度といえます。通常の銀行融資と逆の現象となるため(反対:リバース 住宅ローン:モーゲージ)という名前なのです。被相続人が受けた融資を相続人が現金により返済することも可能となっています。

 

注意すべき点は、各機関でそれぞれ違った名称でリバースモーゲージを募集している場合が多いということです。たとえば、東京都の社会福祉協議会では、「不動産担保型生活資金」という名称で募集しています。

リバースモーゲージのしくみ

制度の概要

リバースモーゲージ制度はフランスで始まり(ビアジエと呼ばれていました)、イギリスで枠組みを確立し、アメリカ合衆国で発展してきましたが、日本での歴史はまだ浅く、あまり普及していません。

 

しかし、近年日本においても大手メガバンク(みずほ銀行、東京三菱UFJ銀行、三井住友銀行)が採用を始め、制度の認知度が高くなってきています。生活苦・低所得を原因として老後破産が発生しているなか、今後利用が増えていく制度でしょう。


(参照資料:2014年破産事件及び個人再生事件記録調査)(日本弁護士連合会 消費者問題対策委員)


地方公共団体の社会福祉協議会の場合(神奈川県の例)

神奈川県で、リバースモーゲージを行っている窓口は市町村社会福祉協議会です。社会福祉協議会を利用した場合、借りたお金の用途は生活資金に限られます。

貸付対象者

以下の事項、すべてに該当する高齢者世帯です。

  • 借り入れ申し込み者が単独で所有、あるいは同居する配偶者と共有する不動産に居住していること。
  • 不動産に賃借権等の利用権や、抵当権等の担保権が設定されていないこと。
  • 配偶者または、その親族以外の同居人がいないこと。かつ世帯の構成員が原則65歳以上であること。
  • 借入世帯が市町村税の非課税世帯または、均等割課税世帯程度の低所得世帯であること。

 

貸し付け対象とならない例

  • 所有していない集合住宅に居住している場合(アパート、マンション、長屋など)。
  • 申込者の居住していない不動産を担保とする場合。
  • 二世帯住宅や、同じ敷地内に子どもの住宅が建っている場合。
  • 生活保護世帯の場合。
  • 不動産に第一順位の根抵当権設定又は、所有権移転請求権保全のための仮登記を行うことのできない物件である場合。
  • 土地に担保権や、賃借権が設定されている場合。

 

貸付内容

貸付限度額 居住用不動産の評価額の70%(評価額は概ね1500万円以上)。契約内容によっては概ね1000万円程度でも大丈夫な場合もあります。
貸付期間 仮受け人の死亡時又は、貸付元利金が貸付限度額に達するまでの期間。
貸付額 1月当たり30万以内の額(臨時増額可能)を3か月ごとにまとめて貸付。
貸付利子 年利3%または、毎年4月1日時点の長期プライムレート(※1)のいずれか低い利率。
償還期限 借入人の死亡など貸付契約の終了時(据え置き期間3カ月まで)。
償還の担保措置 居住する不動産に根抵当権(※2)を設定 、かつ、推定相続人の中から連帯保証人を1名選任。

(※1)長期プライムレートとは、民間金融機関が企業に対して、期限1年以上の融資をする際に、最低限度となる金利(最優遇金利)のことです。
(※2)根抵当権とは、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保する抵当権です。

 

金融機関の場合

金融機関では、

  • 三井住友信託銀行 不動産活用ローン
  • りそな銀行 リバースモーゲージ型住宅ローン安心革命
  • みずほ銀行 みずほプライムエイジ
  • 東京スター銀行 充実人生

などが有名ですが、静岡銀行や広島銀行などの地方銀行、播州信用金庫や武蔵野信用金庫のような各地の信用金庫でも取り扱っているところは多数あります。

 

特徴

社会福祉協議会を利用した場合の使途は生活資金に限られますが、銀行などの金融機関の場合は、使途の自由度の高いところが特徴です。利率や利用できる年齢制限などは、機関ごとに異なります。ご自身に合った条件の機関を選べばよいでしょう。

 

リバースモーゲージのメリット・デメリット

リバースモーゲージの制度を利用するメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット

  • 老後資金が欠乏しても、住み慣れた自宅を売却することなく、そのまま住み続けることができます。
  • 資金使途自由型を選べば、家をリフォームしたり、旅行に行ったりするなど、好きなことに使用できます。
  • 年金では足りない生活費を賄うことができます。
  • 借り手が高齢でも借りられるうえに、自身が生存中に、返済の必要がありません。

 

デメリット

  • 推定相続人全員の同意が必要な点です。契約時に一番の障害になります。相続人が相続財産を心配して同意しなければ、リバースモーゲージは成立しません。また、公的機関の場合は、相続人の一人が連帯保証人になる必要があります。
  • 長生きリスクがあります。想定以上に長生きすると、融資額が膨らみ、融資枠を使い切ってしまう可能性があるのです。そのうえ、土地の評価額が下落し元本割れを起こすと、金融機関から一括返済を迫られる可能性があります。
  • 現在の自宅に住み続ける必要がないのなら不動産を売却するほうが、得な場合もあります。

 

まとめ

リバースモーゲージは中古住宅の売買市場が未成熟な日本においても、少子高齢化のため、利用が増えていくことが見込まれます。ゆとりある老後のために、リバースモーゲージを利用するときまった場合、ご自身の家族構成、年金額、老後の資金の使い道などをじっくり勘案し、また、推定相続人とも話し合ったうえで、機関ごとの方式をよく確認して、どの機関を選ぶのかを決めるとよいでしょう。

 

注意点としては、基本的にお金に困ることがなくなることで、まるでお金持ちになったような感覚になってしまわないように気をつけることです。必要ないものや、高額な物を買うなど、無駄遣いをしないようにしましょう。長生きしても大丈夫なように、無駄な出費を抑えるよう意識をしていかないと、長生きリスクを背負うことになります。

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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