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2026.10.09

「デジタル遺言」が新たな選択肢に!仕組みと注意点を解説

2026年6月の民法改正により、スマートフォンやパソコンで遺言の本文を作成できる「保管証書遺言」が新たに設けられました。デジタル化によって作成時の負担が軽減される一方、本人確認や全文の読み上げなど、従来とは異なる手続きも必要となります。

この記事では、デジタル遺言(保管証書遺言)の仕組みや注意点をわかりやすく解説します。

スマホで遺言の作成が可能に

これまで手書きが基本とされてきた遺言書ですが、民法改正によりスマートフォンやパソコンで遺言の本文を作成できる新たな方式が設けられます。デジタル技術を活用した選択肢が認められることで、これまでより遺言書を作成しやすくなることが期待されます。

 

これまでの遺言は手書きが原則

一般的な「自筆証書遺言」は遺言者が自分で作成することを前提としており、本文・日付・氏名の自書と押印が必要となります。2019年の民法改正により、財産目録についてはパソコンで作成したり、通帳のコピーを添付したりできるようになりましたが、遺言の本文については自書が必要という原則が維持されていました。

 

一方で、スマートフォンやパソコンが広く普及し、日常生活で手書きをする機会は減りつつあります。こうした中、遺言の本文をすべて手書きすることは、作成者にとって大きな負担となっていました。

 

民法改正で「自筆証書遺言のデジタル化」が実現へ

2026年6月に成立した「民法等の一部を改正する法律」により、スマートフォンやパソコンを用いて遺言を作成できる「保管証書遺言」の制度が新設されました。これまで自書が必要だった自筆証書遺言の本文をデジタルで作成し、そのデータを法務局で保管できるようになります。

 

ただし、改正法が成立した段階で、すぐにスマホやパソコンから遺言を作成できるようになったわけではありません。2026年9月時点ではまだ運用が開始されておらず、公布から3年以内(2029年6月頃まで)に施行される見込みです。

 

デジタル遺言(保管証書遺言)の仕組み

デジタル遺言(保管証書遺言)とは具体的にどのような仕組みなのか、従来の遺言との違いとあわせて見ていきましょう。

 

デジタル遺言とは

デジタル遺言(保管証書遺言)は、スマートフォンやパソコンなどを使って遺言の本文を作成し、その内容を法務局で保管する新しい遺言方式です。本人の意思に基づいて作成されたことを確認するために、法務局で本人確認を受けたうえで、遺言者による全文の読み上げを行う必要があります。

 

従来の方式との違いを整理すると、以下のようになります。

 

保管証書遺言

自筆証書遺言

公正証書遺言

作成方法

スマホやパソコンで作成

本文を自書

公証人が作成

証人

一定の関与を想定

原則不要

2人以上必要

費用

未定

無料

数万円〜

保管

法務局

本人による保管など

公証役場

 

 

デジタル遺言を利用する流れ

デジタル遺言(保管証書遺言)を利用する場合、以下のような流れが想定されます。

 

1. スマホやパソコンで遺言を作成する
2. 法務局へ保管申請を行う
3. 法務局の遺言書保管官から本人確認を受ける
4. 遺言者が遺言の全文を口述する
5. 法務局で遺言が保管され、相続開始後に遺言者が指定した者へ通知される

 

なお、具体的な手続きや必要書類、費用などについては、制度の施行に向けて今後明らかになる情報を確認する必要があります。

 

デジタル遺言で押さえておきたいポイント

デジタル遺言(保管証書遺言)は「スマホで作れる」という手軽さがある一方、従来の遺言書とは異なる注意点もあります。ここでは、利用するうえで知っておきたいポイントをご紹介します。

 

遺言を全文読み上げる必要がある

デジタル遺言(保管証書遺言)では、原則として遺言者本人が遺言の全文を読み上げ、本人の意思に基づいて作成されたことを確認します。口頭での読み上げが難しい場合は、通訳人の通訳を介したり、本人が自書したりする方法も認められています。

 

なお、本人確認や遺言の口述については、遺言書保管官が必要と認めた場合、ウェブ会議を利用することも可能です。

 

遺言の内容まで法務局が保証するわけではない

デジタル遺言(保管証書遺言)は法務局で保管されますが、遺言の内容そのものが法的に適切かどうかまで保証されるわけではありません。内容に不備がある場合は相続人間でトラブルにつながる可能性もあるため、必要に応じて専門家に相談することも大切です。

 

「本人の真意」をめぐるトラブルに発展するリスクも

遺言書をデジタル化すると、第三者が本人になりすましたり、本人の真意に基づかない遺言が作成されたりするリスクを伴います。こうした事態を防ぐため、保管証書遺言では遺言書保管官による本人確認や、遺言者本人による全文口述を必要としますが、第三者からの働きかけやAI技術の悪用などによって、本人の真意とは異なる内容が作成される可能性には注意が必要です。

 

まとめ

デジタル遺言(保管証書遺言)は、遺言書作成の負担を軽減する新たな選択肢です。一方で、本人確認や全文の読み上げなど、従来の遺言書とは異なる手続きもあります。制度の仕組みや注意点を正しく理解し、自分の意思を確実に残せる方法を検討しましょう。

 

ワンズライフでは遺品の片付けを始めとした家財整理を主軸に、経験豊富なスタッフがご依頼者様の気持ちに寄り添うきめ細やかなサービスをご提供しています。遺品整理や生前整理、そして空き家整理も含む家財整理をご検討されている方は、ワンズライフまでお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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