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2026.09.14

相続放棄しても安心できない?空き家の管理義務と注意点

「相続放棄をすれば空き家を管理する必要はない」と考える人は少なくありません。しかし実際には、直ちに管理責任がなくなるとは限らず、相続放棄後も一定の管理義務が残る可能性があります。知らずに放置するとトラブルへ発展する恐れもあるため、事前に正しい知識を押さえておくことが大切です。

この記事では、空き家を相続放棄した後の管理義務や注意点についてわかりやすく解説します。

相続放棄しても空き家の管理義務が残る?

相続放棄とは、亡くなった人の財産や負債を一切引き継がないようにするための手続きです。しかし、状況によっては管理義務(保存義務)が残るケースがあり、相続放棄をしたからといって必ずしもすべての責任から直ちに解放されるわけではありません。

 

まずは、相続放棄後の空き家管理について押さえておきたいポイントを解説します。

 

管理義務が残るのは「現に占有している」もの

相続放棄をした場合でも、空き家を実際に管理・使用している状態であれば、一定の管理義務が残る可能性があります。ここで重要になるのが、「現に占有している」という考え方です。

 

民法では、相続放棄後の管理について次のように定めています。

 

相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。(民法940条)

 

例えば、相続放棄後も鍵を保管し定期的に出入りしている場合は、「現に占有している」と判断される可能性が高いでしょう。一方で、居住地から遠く離れた場所にある持ち家を相続放棄した場合など、空き家の管理に一切関与していないのであれば「現に占有している」とは判断されにくいと考えられます。

 

民法改正で変わった管理義務の考え方

2023年4月の民法改正により、相続放棄後の管理義務に関するルールが見直されました。改正前は管理義務の責任範囲が曖昧でしたが、改正後は「現に占有している財産」に限定して保存義務を負うことが明確化されています。つまり、空き家を実際に管理していない人まで広く責任を負う必要がなくなり、改正前よりも相続放棄による負担が軽減される形になりました。

 

なお、法改正前は「管理義務」、法改正後は「保存義務」と名称が変わっていますが、空き家管理において求められる対応に大きな違いはないと考えられています。

 

空き家管理で求められる対応の例

空き家の管理義務(保存義務)がある場合には、建物を危険な状態で放置しないよう、相続放棄後も最低限の管理を行わなければなりません。民法では「自己の財産におけるのと同一の注意をもって」とされており、自分の所有物を管理するのと同程度の注意を払って空き家を維持する必要があります。

 

具体的には次のような対応が求められます。

• 定期的な換気や通水
• 建物の破損・雨漏りの確認
• 雑草や庭木の手入れ
• 施錠確認や防犯対策
• 害虫・害獣の発生防止

 

空き家を長期間放置すると老朽化が進み、近隣住民とのトラブルにつながる恐れがあります。これを防ぐには最低限の維持管理を継続し、周囲へ悪影響を及ぼさないよう配慮することが求められます。

空き家の管理義務から免れる方法と注意点

相続放棄後も空き家の管理義務が残る場合、「いつまで管理を続けなければならないのか」と不安になる方も多いでしょう。状況によっては、適切な手続きを行うことで管理義務から離れられる可能性があります。空き家の管理義務をなくすにはどうすればよいのか、対応時の注意点とあわせて解説します。

 

相続財産清算人の選任を検討する

空き家の管理義務は、相続人や相続財産清算人へ引き渡すまで継続するとされています。他の相続人も全員相続放棄し、空き家の管理を引き継ぐ人がいない場合には、相続財産清算人の選任を家庭裁判所へ申し立てる方法があります。相続財産清算人へ引き継ぐことで、相続放棄後に現に占有していた遺産についても、自ら管理を続ける必要がなくなります。

 

自己判断で放置せず専門家へ相談する

相続放棄後の対応に不安がある場合には、弁護士や司法書士などの専門家へ早めに相談することをおすすめします。特に、現に占有しているかどうかの判断はケースによって異なり、自分では責任がないと思っていても管理義務が認められる可能性もあります。将来的なリスクやトラブルを減らすためにも、自己判断せずに専門家へ相談し、状況に応じた適切な対応方法を確認しておくことが大切です。

 

まとめ

空き家の管理義務は、「現に占有しているかどうか」が重要なポイントになります。相続放棄後も状況によっては管理が必要となり、この義務は他の相続人や相続財産清算人へ引き渡すまで続きます。自己判断で放置すると、近隣トラブルや損害賠償につながるリスクがあるため、必要に応じて専門家に相談しながら適切に対応することが望まれます。

 

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この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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