着物の遺品整理は今後増える?減る?

先日、遺品整理と着物の記事のなかで、実家にある母の着物専用の箪笥のこと書きましたら、いろいろな思い出が蘇って来ました。まだまだ遺品整理の必要ない元気な母のお気に入りの着物や帯、着物を畳むときの順番がまるで魔法のようだったとか、着物を着るときにだけつけていた練り香水の香りまで再現したような気がします。

きっとわたくしの記憶の中にずっと生き続ける母の想い出でしょう。次に帰省したときは母と着物の話をしようと思いました。

ところでわたくしが小学生のころ~1970年代には卒業式や入学式で晴れ着を着ているお母さんたちが相当数いたと記憶していますが、今も当時と同じでしょうか?洋装の方のほうが多いかもしれませんね。

そんなことを考えていましたら、着物を普段着にしておられる方はどのくらいいるのか気になりました。

ネットリサーチDIMSDRIVE『きもの』に関するアンケート調査によりますと

20歳以上の女性の95.1%が「着たことがある」
きもの所有率は7割
着付けが出来る人は4人に1人
約7割は、自分で買わずにきものを入手
最近きものを着たシーン
結婚式33.8%、成人式19.6%、正月15.2%
他には入学式や卒業式、お宮参り、結納などだそうです

(ネットリサーチDIMSDRIVE『きもの』に関するアンケートより)

意外と着物を持っている方が多いのに驚きました。7割の人がもっている着物、ほとんど普段見たことないです。そして約7割が自分で買わずに着物を入手していると回答しています。これは嫁ぐときに親が持たせてくれた、親が買ってくれたから自分では買わずにきものを入手ということなのでしょうか。実際にわたくしもそうです、いま持っている着物は全て母から譲り受けたり、持たせてもらったりしたものです。

こうしてみると現代の着物事情は「ハレの場」で着用することがほとんどで、着物はめったに着ない高級な衣装と位置づけられているのがわかりますね。また母から子へ着物の着付けを教えるといったことも無くなり、着物は日本の伝統行事で着用するためのものといった位置づけが今後も主流になるのでしょう。

故人様の「ハレの場」であれば当然にご遺族様との大切な想い出のワンシーンの可能性が大きい。ますます心して着物の遺品整理をさせていただきます!