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2021.01.12

葬儀後のあいさつ回りとお礼のマナー

家族が亡くなると、遺族はすぐさま通夜や葬儀の手配をし、故人をお見送りします。そのあとに行わないといけないのが、お世話になった方へのあいさつ回りです。しかし「誰に挨拶回りをすればいいの?」「いつまでに挨拶回りをするの?」など、わからないことも多いのではないでしょうか?

そこで今回は、葬儀後のあいさつ回りやお礼のマナーについて解説します。

葬儀後に遺族がやることは何がある?

葬儀後は、あいさつ回りほか、お金の支払いや法事・法要の準備、事務手続き、遺品整理など、やることが数多くあります。

混乱してしまわないよう、どんなことをするのか把握したうえで、スケジュールを立てて手際よく進めていきましょう。

 

【葬儀後に遺族がやること一覧】
・遺骨迎え
・香典の整理
・世話役からの事務の引き継ぎ
・各所への支払い
・挨拶回り
・香典返し
・法事・法要の準備
・納骨
・遺品整理や形見分け
・名義変更などの諸手続き

 

【関連記事】葬儀が終ってから忌明けまでの流れとは?

 

今回は、上記の中からお世話になった方へのお礼として行う「あいさつ回り」について詳しく解説していきます。

 

葬儀後のあいさつ回りとは?

「あいさつ回り」とは、喪家が故人に代わってお世話になった方のところへ伺い、お礼や感謝の気持ちを伝えることをいいます。

喪主自身が出向くのが基本ですが、喪主が未成年であったり、事情があったりしてどうしても行けない場合は、喪主に代わって代理人があいさつ回りを行うことも可能です。

喪主1人だけでなく、遺族の代表者と2人で伺う方が丁寧な印象を与えます。

 

いくら挨拶をするのが慣例だといっても、急に訪問すると相手を困らせてしまうかもしれません。

あいさつ回りをするときは、事前に連絡をして、先方の都合を聞いてから伺うようにしましょう。

 

葬儀後のあいさつ回り・お礼のマナー

あいさつ回りに伺う際は、どんなことに気を付ければよいのでしょうか?

失礼な印象を与えないよう、基本的なマナーを知っておきましょう。

 

あいさつ回りを行う時期はいつ?

あいさつ回りは、できるだけ早く行うのがおすすめです。

葬儀の翌日もしくは翌々日に伺うのがベストですが、事情があってすぐに伺えないこともあるでしょう。

その場合は、初七日までに挨拶回りを済ませるようにします。

 

あいさつ回りが必要な相手は?

あいさつ回りをする相手は「故人の葬儀に際してお世話になった方」です。

なお、挨拶回りに出向くときは、お礼の品(手土産)は持参しなくてもよいとされています。

ただし、手土産をお渡しすること自体は失礼にあたりませんので、時と場合に応じて手土産を用意するのがよいでしょう。

ここでは、挨拶をする相手ごとの基本的なマナーをご紹介します。

 

宗教関係者

寺院や神社、教会といった宗教関係者へのお礼は、葬儀・告別式の当日に行うこともあります。

ただし、当日に謝礼を渡していなかった場合は、葬儀の翌日もしくは翌々日に挨拶を兼ねて伺い、謝礼を渡しましょう。

 

弔辞をいただいた方や葬儀の世話役、葬儀委員長

葬儀当日にお礼を伝えているかもしれませんが、改めて挨拶回りをして感謝の気持ちをお伝えします。

遠方にお住まいで直接出向くことができない場合は、電話をするか、お礼状を送るようにしましょう。

なお、世話役や葬儀委員長には、お礼の品をお渡しすることもあります。

金額の目安は、世話役が3,000~5,000円程度、世話役代表や葬儀委員長が10,000~30,000円程度です。

 

ご近所の方

自宅で葬儀を行った場合は、人や車の出入りが激しくなるなど、ご近所の方にも迷惑をかけている可能性があります。

そのため、お詫びを兼ねて挨拶回りに伺いましょう。

近所の方には今後も何かとお世話になることも多いため、手土産を持参することも多いようです。

金額の目安は、2,000~3,000円程度となっています。

 

故人の勤務先

故人が会社に勤めていた場合は、勤務先に伺って挨拶をします。

当日は、お礼を述べたあとに故人の机やロッカーを整理しましょう。

勤務先に関しては、四十九日法要の後に香典返しをお渡しするため、手土産を準備する必要はありません。

 

ご自身の勤務先

ご自身が会社勤めをされている場合、勤務先の方が葬儀に駆けつけてくれることもあります。

また、忌引き休暇を取得している間は同僚や上司に迷惑をかけてしまっているため、出社後に挨拶回りを行いましょう。

はじめに直属の上司のところへ伺い、次に、同僚、部下の順で挨拶をします。

手土産は必ずしも必要なわけではありませんが、挨拶の際には菓子折りを持参する方が多いようです。

金額は2,000~3,000円程度が目安で、全員で分けられる個包装の菓子折りを用意するとよいでしょう。

 

あいさつ回りの時の服装は?

あいさつ回りの時の服装は、相手が目上の方でなければ平服で大丈夫です。

目上の方を訪ねる場合は、喪主は喪服を着ていきましょう。

カバンや靴、アクセサリーは華美なデザインを避け、光沢のあるものは避けます。

 

あいさつ回りのお礼の言葉を紹介

葬儀後のあいさつ回りの言葉は、お世話になったことへの感謝の気持ちを簡潔にまとめて伝えます。

以下に、あいさつ回りのお礼の言葉を相手別にまとめました。

 

宗教者へのお礼の言葉

「先日はご多忙の中、丁寧なおつとめを賜り本当にありがとうございました。おかげ様で、葬儀いっさいを滞りなく済ませることができました。心ばかりの品ではございますが、お納めいただけますと幸いです。今後とも、よろしくお願いいたします」

 

目上の方へのお礼の言葉

「お忙しい中ご会葬くださいまして本当にありがとうございました。○○様にお越しいただき、故人もさぞ喜んでいることと存じます」

 

世話役やご近所へのお礼の言葉

「葬儀では大変お世話になり、ありがとうございました。おかげ様で無事に葬儀を済ませることができました。遺族一同、感謝しております。今後とも、変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします」

 

あいさつ回りの前に遺品整理を早めに行うべきか確認

故人が亡くなった後にすることのひとつに「遺品整理」があります。

遺品整理とは、故人の遺品を遺族が整理する作業のことです。

あいさつ回りのように「いつまでにするもの」と期限が決まっているわけではないため、葬儀後しばらくして、遺族の気持ちが落ち着いてから取り掛かっても問題ありません。

遺品の量が多く人手が必要なときは、親族が集まる四十九日の法要に合わせて遺品整理を行うこともあります。

 

【関連記事】遺品整理はいつから始める?失敗しないコツをご紹介

 

ただし、故人の自宅に借り物があった場合は、すみやかにお返ししないといけません。

もし故人に借り物があったことを知らず、そのままあいさつ回りに伺うと、先方が「貸していた物はどうなっているのだろうか」と不安に思うことでしょう。

返却期日を決めていた物を返さないまま時間が経ってしまうと、トラブルに発展する可能性も0ではありません。

 

そのため、生前整理をせずに突然亡くなってしまったときや、家族が遺品の内容を把握できていないなど、事情によっては早めに遺品整理を始めた方がよいケースもあります。

 

遺品整理会社に依頼するという選択肢も

そうはいっても、葬儀後はやることが数多くある上に、遺族は心身ともに疲れ切っていますから、すぐに遺品整理に取り掛かるのは難しいでしょう。

ワンルームならまだしも、故人が一軒家に住んでいれば遺品の量は膨大ですので、それなりに時間がかかります。

 

もちろん大切な家族の遺品ですから、遺族がひとつひとつ確認して処分する物、形見分けするものを仕分けていきたいところですが、あいさつ回りやほかの手続きと並行して作業を進めるのはかなり大変です。

 

そういったときに頼りになるのが、遺族に代わって遺品整理を代行してくれる「遺品整理会社」です。

手際よく作業を進めてくれるため、遺品の片付けが1日~数日以内に完了します。

 

また、多くの遺品整理会社には、遺品の取り扱いや、業務を遂行する上での心構え、廃棄品に関する法令の知識を身につけた「遺品整理士」の資格を持ったスタッフが在籍しています。

遺品整理士は、単に家を片付けてきれいにするのではなく、遺品を“故人の生きた証”として遺族の気持ちに寄り添って業務にあたるため「故人の物を雑に扱われるかもしれない」という心配も不要です。

 

多くの整理会社は遺品の捜索も行ってくれるので、通帳や書類の捜索はもちろん「借りた物があるはずだが見つからない」といったときにも頼りになります。

 

まとめ

葬儀後はやることが多く大変ですが、お世話になった方へのあいさつ回りはできるだけ早く行うことが大切です。

今回は一般的な仏式のマナーをご紹介しましたが、弔事の慣習は地域や宗教によって異なります。

不明な点があれば、親族やご近所の方、葬儀社に相談するのがおすすめです。

 

近年は核家族化や少子高齢化が進み、昔のように親族でやることを分担したり、遺品整理を行ったりするのが難しいケースが増えてきました。

そういった葬儀後の負担を軽減するために登場したのが遺品整理サービスです。

「葬儀後にやることが多く困っている」「心身ともに疲れきっていて家の片付けまでできない」という方は、一度遺品整理サービスの利用も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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