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2017.10.27 (2023.02.14 One's Ending編集部 加筆)

遺品整理で処分に困る遺品とは?供養・売却・処分方法

家族や身近な人が亡くなった際、残された家族や知人は故人の遺品整理をしなければなりません。
故人が急逝された場合など、生活していたときのまま遺品が残っていると、片付けをするのは大変です。

たくさんの遺品のなかでも、とくに処分に困るものがあります。
たとえば、ベッドやタンスなどの大型の家具や、テレビやエアコンなどの家電を処分するには手間もお金もかかります。
また、故人が愛用していた思い出の品物や写真などの扱い方も迷うところでしょう。
そこで、処分に困る遺品や、品目別の処分方法を詳しく解説していきます。
遺品整理に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

故人の遺品で処分しづらいもの、処分方法に悩むものは?

実際に遺品整理を経験された方に、処分に困ったもの、処分に対応しづらかったものを聞いてみました。
おおまかに、以下の3種類に分けられます。

 

処分しづらいもの1:故人の思い出がつまっているもの(写真・アルバム・日記・手帳など)

遺品整理をしていて処分に困ったものとして、故人の思い出がつまっているものがあります。
故人が写っている写真やアルバム、故人の筆跡が残った日記や手帳などをなかなか捨てられないという気持ちは、誰もが理解できるはずです。

 

母親の遺品整理を行なっていたときに、押入れの中から大量のアルバムと写真が出てきて、処分にとても困りました。
アルバムや写真は段ボール5つ分。母親の両親や母の子どもの頃の写真でした。すべて可燃ごみとして捨てようと思ったのですが、見ていると母親の小さい頃の姿が自分と似ていることに気が付き、とても感慨深くなり、結局1つも捨てることができませんでした。また、宝石類がたくさん出てきたのですが、これも母親の気持ちがまだ残っている感覚があり、捨てることができませんでした。(長野県/20代女性)

 

一番処分に困った・悩んだのは父の手帳でしょうか……。昔から小まめにスケジュールを手帳に書く人だったので、遺品整理しているときに中を見てしまうと、しばらくは捨てられませんでした。手帳って、その人の日々の記録だと思うんです。それに書き方や字、間違ったときに修正する方法まで、その人そのものが書きこまれているので、捨てるかどうか最後まで悩みました。それから手帳に書き込むためのとても小さなボールペンも、父らしさを表していたので、なかなか捨てられませんでした。しばらく経って心の整理ができた頃に、やっと捨てることができたのを覚えています。(福岡県/30代男性)

 

処分しづらいもの2:捨てるのが大変なもの(大型の家具や家電)

処分しづらいものとしてよく名前が挙がるのは、大型の家具や家電など物理的に捨てるのが大変なものです。
重くて一人では運べなかったり処分するのに費用がかかったりすると、処分をするのが難しいでしょう。

 

主人の祖父の遺品整理を手伝っていて処分に困ったのは健康器具です。主人の祖父は健康オタクだったので、自宅にはたくさんの運動器具がありました。しかも、かなり大きくてまるでジムに置いてあるようなものが3台もありました。重たくて大人3人でも運ぶことができず、本当に困りました。結局業者さんに運び出してもらいましたが、時間もかかって大変でした。(北海道/30代女性)

 

処分しづらいもの3:心理的に処分しづらいもの(人形・ぬいぐるみ・仏壇など)

自治体のごみ収集にそのまま出しにくいものも、処分しづらいものとして挙げられます。
たとえば、人形やぬいぐるみ、仏壇などは、そのまま捨てても問題ないのかもしれませんが、罰が当たりそうな気がして、心理的に捨てられない方が多いようです。

 

私が整理に困った遺品は人形です。亡くなったのは祖母なのですが、日本人形が趣味だったらしく、10体ほどありました。1つ2つならともかく10体を超えると場所もとります。とはいえ日本人形ですから、袋に詰めて捨てる気にもなれず……。結局まとめて神社のお焚き上げに出しました。(神奈川県/30代女性)

 

【品目別】遺品の処分、片付け方法

故人の思い出の品だからといって遺品を処分せずにいると、家の中を物に占領されてしまいます。
また、故人が賃貸住宅で暮らしていた場合には、遺品を片付けて早めに退去しなければ、ずっと家賃を払い続けることになります。
このため、遺品は捨てやすいものからどんどん処分していくことが大切です。

 

しかし、遺品のなかには処分が難しいものもあります。
そこで、処分に困る遺品と片付け方法を品目別にご紹介します。

 

遺品整理や生前整理で出た不用品の処分方法については、こちらでも詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。

【関連記事】遺品整理、生前整理で出た不用品の処分方法まとめ

 

大型の家具・家電

家具・家電

家電・家具は粗大ごみとして処分します。
粗大ごみは自治体によって処分方法や料金が異なりますが、電話で申し込みをして収集してもらう方法と、ごみ処理場に自分で持ち込む方法の2つが一般的です。
また、収集してもらう場合にも、処分する家電や家具は指定された場所に出しておく必要があります。
事前に自治体に確認して、余裕をもって申し込むようにしましょう。

 

家電に関しては、粗大ごみとして出せないものもあるので注意が必要です。
「家電リサイクル法」によって、次の4品目はリサイクルしなければなりません。

 

  • エアコン
  • テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ)
  • 冷蔵庫や冷凍庫
  • 洗濯機(洗濯乾燥機も)

 

リサイクル料金は機種によって異なるので、対象品目を処分する際は事前に確認しましょう。

 

【参照】経済産業省「家電4品目の『正しい処分』早わかり!その家電、きちんと捨てないと…」

 

比較的新しく状態のよい家具や家電は、無料掲示板「ジモティー」などに出品して、近くに住む希望する人に引き取ってもらうのもよい方法です。
家具や家電は処分するだけでも費用がかかってしまうので、たとえ無料であっても引き取ってくれる人が見つかると助かるでしょう。

 

仏壇

仏壇のイラスト

昔ながらの仏壇はかなり大きくスペースが必要なものが多いため、位牌を引き取るときに古い仏壇を処分しなければならないケースもあります。
仏壇の処分方法はいくつかありますので、ご自分に合った方法をお選びください。

 

お寺に引き取ってもらう

開眼法要がなされている仏壇は魂が込められているため、菩提寺で僧侶に読経をしてもらい閉眼法要(魂抜き)を行ってもらいます。
その後に仏壇を菩提寺に引き取ってもらうのが一般的です。
菩提寺がない場合も、菩提寺ではない寺院に引き取ってもらえることもあります。
以前は「お焚き上げ」を行うお寺がほとんどでしたが、最近は防災などの問題から受け付けていないお寺が増えてきています。 

 

仏具店や業者に引き取ってもらう

仏壇店では仏壇・仏具の販売だけではなく、引き取りのサービスも行っているところがほとんどです。
閉眼供養も行っているかどうかは、直接お店に確認しましょう。
なお、料金は20,000~70,000円と、仏壇の大きさによって費用相場が異なります。

 

自分で廃棄する

閉眼供養(魂抜き)を行った仏壇は家具と同じ扱いになるため、粗大ごみとして処分することができます。
自治体によって料品や回収のルールは異なるので、事前に問い合わせをしましょう。

【関連記事】仏壇の処分方法を解説。処分後の供養はどうする?

 

衣類・着物

衣類や着物は、自治体や町内会の資源ごみ回収で処分するのが一般的です。
ブランド物の服などはリサイクルショップで買い取ってくれることがありますが、ほとんどの服は買取の対象になりません。

 

衣料品店では、服のリサイクルやリユースをすすめていることもあります。
たとえば、ユニクロでは、店舗にあるリサイクルボックスにユニクロ・ジーユー・プラステで購入した服を入れると、世界各地の難民の支援に使われたり、燃料や防音材としてリサイクルされたりします。

 

【参考】ユニクロ「Re.UNIQLO」

 

着物については、有名な着物作家が手掛けていたり、加賀友禅や西陣織などブランド力があったりする場合は、専門のリサイクルショップでよい値段がつくこともあります。
「証紙」「伝統工芸」などのマークが付いている着物はより高値で取引されます。
ただし、身長160センチ以上の人が着られるサイズでないと買い取ってもらえないので注意しましょう。

 

洋服の価値を特別に気にしておらず、使いたい方に譲りたいという方は下記を参考にしてみてください。

 

また、特に洋服の価値を気にしておらず、使いたい方に譲りたいという方は下記を参考にしてみてください。

 

【関連記事】遺品整理や片付けで不要になった洋服・古着おすすめの寄付先一覧

 

食器類

食器類は故人と生前に食事をとったときの思い出や家庭の風景とつながるものなので、処分しにくい遺品の1つでしょう。
しかし、すべてを取っておくには保管する場所が必要です。
特別に思い入れのある数点を残して、ほかは処分することをおすすめします。

 

骨董的価値がある食器があるなら、専門のショップに買い取ってもらうことも可能です。

 

自治体のごみ収集に出す際は、不燃ごみや陶器ごみなどにあたります。
自治体によって分別のルールが異なるので、しっかりチェックして捨てましょう。

 

故人が読書好きだった場合、遺品にたくさんの本があるかもしれません。
本は大量だとかなり重さがあって運び出すのも大変です。
ごみとして処分するなら、自治体の資源ごみや古紙回収に出しましょう。

 

新品のように状態のよい本や、古くて価値のある本の場合には、古本屋で買い取ってもらえる可能性もあります。

 

大量の本を処分する方法は、こちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

 

【関連記事】遺品整理、生前整理で出た大量の本の処分方法まとめ

 

パソコン・スマートフォン

パソコン・スマートフォン

パソコンやスマートフォンのデータは、持ち主が亡くなったあとに「デジタル遺品」と呼ばれ、近年残された家族の悩みの種になるケースが多くなっています。
訃報を入れる連絡先や相続に必要な情報などさまざまな情報が保管されている可能性があるので、遺族が確認しておく必要があります。
一方、故人が他人には知られたくないメールや写真、仕事上の機密事項などが保存されている場合もあるでしょう。

 

端末にパスワードの設定があり、ロックされていることも多いので、故人の手帳やエンディングノートを見て、パスワードを確認することをおすすめします。
もし、パスワードがわからない場合には、業者に依頼してロック解除をしてもらいましょう。

 

端末のロックが解除できたら、故人のSNSやサブスクリプションサービスなどの解約手続きなどを行います。
故人がネットバンキングやネット証券を使っていた場合には、相続財産になるので、しっかり確認しておきましょう。

 

必要なデータを確認したパソコンやスマートフォンは、リサイクルや買取に出すことで処分可能です。
回収に出す前に、端末内のデータをすべて削除する必要があります。

 

写真、アルバム、手紙類

写真やアルバム、手紙類は、大量にあればかなり場所を取るものです。
しかも、故人の生前の様子が偲ばれるものなので、残された家族が捨てるのは難しいでしょう。

 

時間や保管する場所に余裕があれば、ほかの遺品を片付けたあとに、ゆっくり選別するとよいかもしれません。
また、スキャンしてデータ化すれば、場所を取らずにいつでも閲覧することができます。
手紙などを捨てるときは、トラブルを防止するためにも個人情報には十分注意して捨てましょう。

 

人形やぬいぐるみ

人形やぬいぐるみは、念が籠っていそうで、捨てるのは忍びないと思う人も多いでしょう。
とくに故人が手作りしたものや大切にしていたものは、処分しにくいという声をよく聞きます。
商品価値が認められれば、リサイクルショップやフリマアプリなどで買取してもらえることもありますが、基本的にはごみとして処分することになるでしょう。
魂がこもっていそうだと気にする人のなかには、お清めの塩を入れて捨てる人もいます。

 

ほかにも、人形の供養をしている神社に送って、処分をお願いする方も多いようです。
「一般社団法人 日本人形協会」では、人形感謝(供養)代行サービスを受け付けています。
全国から送られてきた人形は、東京大神宮の「人形感謝祭」で供養してもらえます。

 

【参考】一般社団法人日本人形協会「人形感謝(供養)代行サービス」

 

遺品整理をプロに任せるという方法も

遺品のなかには、残された家族が捨てにくいものも多く含まれています。
大切な家族が亡くなった悲しみのなかでの遺品整理は、体力的にも精神的にも負担が大きい作業です。
また、賃貸住宅の退去や相続の手続きの都合で、時間的な余裕がないなかで遺品整理をしなければならないケースもあるでしょう。

 

そういったときは、遺品整理をプロに任せるのもおすすめです。
遺品整理士は、ご遺族に寄り添いながら遺品を丁寧に扱うプロです。
相続に必要な書類や貴重品の捜索、遠方からのご依頼にも対応できる遺品整理業者も多いので、ご自分での遺品整理が大変だと感じたら、ぜひ遺品整理業者を頼ってみてはいかがでしょうか?

 

【関連記事】賢い遺品整理は業者の助けを借りる時代

 

私ども遺品整理ワンズライフは、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県で遺品整理を専門に行っております。
きめ細やかな作業ができる女性スタッフが多数在籍していることも、選ばれる理由になっています。
女性スタッフのみの派遣も承っていますので、ぜひ安心してお任せください。

 

物の仕分け、部屋の清掃、貴重品の探索から、適正な搬出、また値段のつくものは買取もさせていただいています。
また、仏壇や写真やアルバム、故人様が愛用した衣服などは、僧侶によるご供養のあと、責任を持って処理をさせて頂いておりますのでご安心ください。
まずは、ご相談やご質問のある方も、気軽に問い合わせをお願いいたします。

 

【関連記事】業者に頼んだ遺品整理で整理した遺品はどうなる?整理後の遺品の行方

 

ワンズライフの遺品整理サービス

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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