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2021.02.09

終活にお金は必要?準備に費用が必要なものを解説

近年、自分のセカンドライフや亡き後に備えて終活を行う人が増えています。終活という活動そのものには大きな費用はかかりませんが、エンディングノートの作成、葬儀、お墓の用意、財産整理などの準備には「どれぐらいお金がかかるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、終活のなかで準備に費用が必要なものについて詳しくご紹介します。

近年、自分のセカンドライフや亡き後に備えて終活を行う人が増えています。
終活という活動そのものには大きな費用はかかりませんが、エンディングノートの作成、葬儀、お墓の用意、財産整理などの準備には「どれぐらいお金がかかるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?

 

そこで今回は、終活のなかで準備に費用が必要なものについて詳しくご紹介します。

 

終活とは?

終活という言葉は、2009年に週刊朝日が「現代終活事情」という特集ページに掲載したことをきっかけに広まったと言われています。
当初は「人生の終焉に向けての準備」という意味で使われることが多く、“終活=死に支度”といったような暗いイメージを持った言葉でした。
しかし、最近では「人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をより良く自分らしく生きる活動」(一般社団法人終活カウンセラー協会より)と定義が見直され、前向きな意味合いで語られるようになってきています。

 

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終活でやることとは?

一言で「終活」といっても、活動内容は多岐にわたります。
まずは終活の具体的な内容について把握しておきましょう。
終活を行うにあたり、主にしておきたいことは以下の4つです。

 

医療や介護の要望を決めておく

今は元気でも、歳を重ねれば介護や入院が必要になる時がくるかもしれません。
誰に介護をしてほしいか、どんな介護施設に入所したいか、延命治療は望むかなど、具体的な要望を考えておきましょう。

 

考えがある程度まとまったら、後で自分や家族が確認しやすいよう、エンディングノートに書き記しておくのがおすすめです。
エンディングノートとは、自分の考えや要望をまとめておくノートのことをいいます。
「こんなことを書かないといけない」といった決まりはないので、医療や介護の要望だけでなく、財産目録として使ったり、家族に感謝のメッセージを書いたりすることも可能です。

 

終活はやることが数多くあり、時間もかかります。エンディングノートを活用して、情報を整理していきましょう。

 

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お葬式やお墓の準備をしておく

希望の葬儀形式、葬儀に呼ぶ人、宗教・宗派などをあらかじめ決めておけば、亡くなった後に家族がスムーズに葬儀の準備を進められます。
また、最近では遺影写真を撮影する人もいます。
手元に気に入った写真がなければ、スタジオで撮影してもらうのも良いでしょう。

 

これまでお墓は、死後に遺族が建てるのが一般的でした。
しかし、終活の普及とともに、生前のお墓を準備する人も増えています。
自分のお墓を用意する際は、先祖のお墓をどうするのか、亡くなった後は誰に管理を任せるのかについても考えておきましょう。

 

お金の整理をしておく

終活で行うことのひとつに「生前整理」があります。
生前整理とは、生きているうちに自分の財産に関するものを整理しておくことです。
お金の整理を行わないまま亡くなってしまうと、家族や親族間で相続トラブルが起こるかもしれません。
また、これからの人生のライフプランを考えるにあたって、資産がいくらあるのかを把握しておくことはとても重要です。

 

エンディングノートや手持ちのノートを活用して、財産目録を作成し、預貯金や現金はもちろん、有価証券、骨とう品や美術品、車など、資産価値のあるものはすべて書き出しておきましょう。
ただし、エンディングノートは法的な拘束力を持たないため、相続について意思を残しておきたい場合は、正式な遺言書を作成しておく必要があります。

 

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空き家整理も忘れずに

空き家は、放置しておくと家事や放火、老朽化による倒壊の危険もあります。
たとえば、親や親族から相続した家が、空き家のまま手つかずになっているといった人は、終活を機に、売却や相続などについても考えてみてはいかがでしょうか。

 

物の整理

家族のだれかが亡くなると、遺族は故人の持ち物を整理する「遺品整理」を行います。
遺品整理は、物の仕分けや処分、貴重品の捜索など、手間がかかる作業です。
家族の遺品整理の負担を軽減するためにも、元気なうちに不要な物は処分しておきましょう。

 

また、物の整理だけでなく、スマホやパソコンのデータを整理しておくことも大切です。
最近は、ネット上での銀行口座の開設やオンラインショッピングなど、インターネット上でさまざまな取引が可能となっています。
LINEやTwitterといったツールも普及し、友人と連絡を取り合っている人も多いでしょう。

 

しかし、これらのデジタル情報は、第三者の不正アクセスを防ぐために、パスワードが設定されていることがほとんどです。
そのため、本人が亡くなってしまうと、家族がデータを確認できなくなってしまいます。
不要な写真やメールは削除し、登録したアカウントや金融機関の情報などは、エンディングノートを活用しリストアップしておきましょう。

 

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終活のなかで準備に費用が必要なものは?項目ごとに費用の内訳を紹介

は、終活にはいくらぐらい費用がかかるのでしょうか?
お葬式やお墓、仏壇などの終活関連のポータルサイト運営や、供養業界向けの書籍出版等を行っている「株式会社鎌倉新書」の調査によると、終活関連の平均費用は約80~169.4万円という結果が出ています。

 

また、シニア女性向けの商品やサービスを展開している「株式会社ハルメク」でも、終活に関する調査を行っており、同社では、終活にかかる費用に平均が約253.6万円という結果になりました。

 

終活にかかる費用は、どのようなお墓を建てるか、葬儀にいくらぐらいお金をかけるか、財産整理や空き家整理を専門の会社に頼むかどうかによっても変わってきます。
個人差や地域差はありますが、終活をするとなると、最低でも80万円程度、場合によっては250万円以上のお金が必要になると覚えておきましょう。

 

次に、項目ごとの費用の内訳を詳しくご紹介します。

 

エンディングノートにかかる費用

エンディングノートは、どのようなものを使用しても構いません。
本屋にもエンディングノートが販売されており、500~2,000円程度で購入できます。
また、自作のノートをエンディングノートとしても使う場合だと、費用は0円です。
最近では、インターネット上から無料でエンディングノートのテンプレートが配布されているサイトもあるため、そちらを利用するのも良いでしょう。

 

お墓にかかる費用

新たにお墓を購入する場合は、土地の永代使用料、墓石代、工事費を合わせて約100~300万円の費用が必要です。
地域によって差はありますが、関東だと永代使用料は27~64万円程度となっています。
土地の値段が高い東京23区だと、永代使用料だけで100万円以上かかることも珍しくありません。

 

墓石代は、全国平均で120~175万円となっていますが、石材や墓石にこだわると、さらに費用がかかることもあります。

 

また、お墓は、建てたあとも毎年管理費を支払わないといけません。管理費は、年間約5,000~15,000円かかるのが一般的です。

 

お葬式にかかる費用

株式会社鎌倉新書の調査によると、お葬式にかかった費用は、全国平均で約119万円となっています。
この中には、通夜や告別式の際の飲食代や、お布施、返礼品の費用は含まれていません。
つまり、参列者の人数やお布施の金額によっては、200万円以上かかる可能性も十分にありえます。

 

葬儀は、ご自身が「どんな形で見送ってほしいか」によって形式が変わり、それによって費用も違ってくるでしょう。
会社関係や、友人、知人まで広く招いて盛大な葬儀を執り行う場合は一般葬、反対に、家族やごく親しい人のみで見送ってもらいたい場合は、家族葬を選ぶという方法もあります。

 

財産整理にかかる費用

財産整理は、ご自身で目録を作成して、自筆の遺言書を書いておくだけなら費用は特にかかりません。
しかし、自筆の遺言書は、作成上のルールを守っていないと無効とみなされることがあるため、公正証書という形で証明を残しておくことをおすすめします。

 

公正遺言証書を作成する際は、公証人に手数料を支払う必要があります。
手数料は、相続する財産の金額によって異なり、100万円以下なら5,000円、1億円を超える場合は43,000円からです。
弁護士や司法書士に文案や各種手続きを依頼するのであれば、さらに10~20万円程度かかります。

 

物の整理にかかる費用

物の整理は、自分で行う場合と、専門の会社に依頼するケースとで費用が大きく異なります。

 

自分で整理を行った場合

自分で家の中の荷物を整理する場合は、不用品の処分料がかかります。
テレビやエアコンなどのいくつかの家電製品は「家電リサイクル法」によって、処分料金が決められています。
料金は、家電のメーカーやサイズで異なりますが、990~5,600円程度です。

 

そのほか、自治体によっては粗大ゴミ1点あたり200~1,000円程度の引き取り費用が必要になります。
自分で整理をしたとしても、整理する荷物の量が多い人は、数万円程度の費用がかかる可能性があるでしょう。

 

業者に整理を依頼した場合

家財整理会社に整理を依頼した場合は、数万円~60万円程度の費用がかかります。
部屋の広さや荷物の量、エレベーターの有無などによって費用は変わりますので「1LDKなら〇万円」といったように一概に費用が決まっているわけではありません。
会社によっても料金設定は異なりますので、まずは相見積もりを取って、料金を比較検討することをおすすめします。

 

なお、遺品整理のワンズライフでは、認知症やうつによってご自身で片付けが困難、物があふれて日常生活に支障が出ているなど、ご自身では手がつけられなくなったお部屋の片付けについてのご依頼やご相談も受け付けています。

 

そのため、ご自身が元気で「生活空間の整理を兼ねて物の片付けをしておこう」というケースでは、身の回りの整理を一通り自分でした後、捨てたい物の処分を行う流れが良いでしょう。
反対に、認知症や精神疾患の可能性があって片付けが困難な場合は、福祉や行政の手を借りるか、当社の家財整理サービスの利用を検討した方が良いかもしれません。

 

デジタル整理にかかる費用

スマホやパソコン上のデータを整理する「デジタル整理」も、ご自身で行えば費用は0円です。
デジタル整理サービスを提供する会社に依頼すると、5,000円~10万円程度の費用がかかります。

 

空き家整理にかかる費用

空き家整理は、家の中に残された家財道具の片付けだけでなく、売却や名義変更手続きも必要です。
空き家を売却する予定であれば、家財の片付けにかかる費用+不動産会社への仲介手数料がかかります。
空き家整理サービスを提供する会社に片付けを依頼すると、費用は数万円~60万円程度となることが多いですが、間取りや家財の量、立地などによって料金は変わりますので、一概にいくらとは言えません。

 

仲介手数料は売買される不動産の価格によって費用が変わり、取引額が200万円以下だと5%、200万円超えから400万円以下で取引額の4%+2万円、400万円を超えると取引額の3%+6万円が上限です。
仲介手数料のほかには、印紙税や測量費、登録免許税、家を取り壊して土地だけを売却する場合は解体費がかかります。
つまり、空き家の家財の片付けを整理専門会社に依頼して、その後不動産会社に売却を代行してもらうと「整理専門会社に支払う費用+不動産会社への手数料+税金」がかかる計算です。
株式会社鎌倉新書の調査によると、空き家整理にかかった費用は12~250万円程度、全国平均が約110万円となっています。空き家の取引価格や家財の量、解体するかどうかによって費用は大きく変わるでしょう。

 

親や親族が住んでいた家だと「思い入れがあるから自分で片付けたい」と考える方も多いと思います。
しかし、空き家整理は、家の中の家財の片付けだけでなく、庭の草木の手入れ、ハウスクリーニングなど、手間がかかります。
さらに、売却や贈与を行うとなるとさまざまな手続きが必要となるため、専門的な知識も必要です。
このような手間を考慮すると、すべての作業を自分で行うのではなく、プロの空き家整理サービスを利用してみるというのもひとつの手ではないでしょうか。

 

遺品整理のワンズライフでは、空き家整理のご依頼やご相談も受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

 

費用の準備方法

終活という活動そのものにはそこまでお金はかかりませんが、お墓にこだわったり整理会社や専門家に依頼したりすると、平均で250万円程度のお金が必要となります。
では、終活に必要なお金は、どのような方法で準備すれば良いのでしょうか?
ここでは、預貯金以外で終活にかかるお金を準備する方法を2つご紹介します。

 

保険の見直しを行う

医療保険や生命保険の支払い額は、1ヶ月にすると数千円から数万円ですが、年間にするとかなりの金額になります。
補償内容を確認し、不要なものは解約したりプランを変更したりして、保険の見直しを行いましょう。
保険料が安くなれば、その分のお金をお墓の購入費用や管理費、その他の手続きに充てることができます。

 

また、まとまった葬儀費用が事前に準備できるか不安な人は「葬儀保険」に加入しておくのもおすすめです。

 

資産を売却してお金に換えておく

終活にかかるお金を準備するために、空き家や土地といった不動産のほか、有価証券や車、骨とう品などの財産を売却して、お金に換えるのもひとつの方法です。
現金以外の資産は、年月が経つと価値が下がってしまうかもしれません。
生前に整理しておけば、終活の費用に充てられるだけでなく、亡くなった際に家族が相続手続きを行う手間も省けます。

 

まとめ

終活のなかには、お墓やお葬式、空き家整理など、準備にあたって費用がかかる項目もあり、人によっては100万円単位のお金がかかることもあります。
この機会に終活で必要となる費用について知っておき、残された家族に金銭的負担を掛けないように資金を準備しておくことが大切です。
また、終活は家族のためだけでなく、自分のこれからの人生のために行うものでもあります。
充実したセカンドライフを送るには、お金が欠かせません。
終活にかかる費用を加味したうえで老後の資金計画を見直したり、不足しているときは新たな資金確保の方法を考えたりして、今後の生活設計に活かしましょう。

 

すべての準備をご自身で行えば、終活にかかる経済的な負担を最大限抑えられます。
しかし、家の中に荷物があふれて手が付けられなくなった家財の整理や、手続きが煩雑な空き家整理をご自身で行うのは難しいかもしれません。
もしも終活の準備が終わらないまま健康状態が悪化してしまうと、家族に迷惑を掛けてしまいます。
このように「自分でやりたいけれど時間がかかる」「手続きが難しくてなかなか進まない」と思ったときは、プロの整理専門会社に依頼して、整理を代行してもらうという方法も考えてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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