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2018.08.24 (2023.12.28 One's Ending編集部 加筆)

遺品整理をトラブルなくスムーズに進めるコツまとめ

思い出はいつまでも記憶に残してもよいですが、遺品に関しては早めに整理した方がよいでしょう。
一人暮らしの方が亡くなった場合は、まず何がどこにあるのか確認することから始まります。
しかし、早急に保険や年金、有価証券などの手続きを行う必要もあるため、これらを見つけ出すことが急がれます。
そのような方のために、遺品整理をスムーズに進めるコツについてまとめてみました。

遺品整理でのトラブルを防ぐコツ

遺言書

遺品整理関連のトラブルで多いのが、業者に関するトラブル、相続・お金に関するトラブルです。
「高額な追加料金を請求された」「遺品以外のものを勝手に処分された」など、遺品整理業者のトラブルが報告されています。
国民生活センターによると、2013年4月~2018年6月に寄せられた相談件数は計522件。
同センターは、作業内容や料金を事前に確認するよう注意を促しています。

 

【参考】国民生活センター

 

相続に関するトラブルは、いくつかのポイントを押さえることで、事前に防ぐことができます。
押さえるべきポイントを見ていきましょう。

 

【関連記事】遺品整理を自分で行うときに、注意することまとめ

 

【関連記事】遺品整理は誰がやる?費用負担と相続放棄するときの注意点

 

遺品整理は法定相続人と相談して行う

子が第一順位法定相続人、親が第二順位法定相続人、兄弟姉妹が第三順位法定相続人、配偶者は常に法定相続人となり、遺言書があればそれが優先されます。
相続権は相続人に認められ、それぞれの順位に応じて遺留分が異なります。
遺品の中には財産的価値が高いものも多く含まれているので、トラブルを避けるためにも遺品整理は必ず法定相続人と相談して行ってください。

 

遺品整理をする前に、故人の財産を調査しておく

「遺産」と聞くと財産を受け取るだけだと勘違いしそうになりますが、借金などの「負の遺産」があることも少なくありません。
事業を行っていた人やギャンブル好きな人は特に注意が必要です。
自分に負債が継続されないように相続放棄することも可能ですが、安易に遺品整理をすると相続を承認したとみなされる可能性があるので注意が必要です。
必ず遺品整理をする前に、故人の財産を調査しておきましょう。

 

遺言書やエンディングノートを確認しておく

前述したように、法定相続人は遺言書の内容によって変わってきます。
相続の際には家庭裁判所で遺言の検認の手続きを経る必要があります。
遺言書を発見したとしても開封しないように注意してください。
遺言書がない場合でも、エンディングノートに遺産についての記述があるかも知れません。
遺言書のような強制力はありませんが、故人の要望はできる限り尊重したいものです。
家族間の話し合いを進めるうえで故人の遺志を確認できる材料となりますので、一読しておきましょう。

 

遺品整理を行う場合は、なるべく先延ばしにしない

遺品整理を後回しにすると、トラブルになることがあります。
たとえば、賃貸なら家賃が発生しますし、持ち家でも空き巣や不審者の侵入が心配です。
故人の死後、すぐに相続が発生しますので、遺言書を確認しましょう。
初七日くらいまでに、その他の諸手続き・諸解約手続き・諸継続手続きを開始します。
四十九日までに財産や債務の有無を確認。
死後3か月以内に家庭裁判所に相続人の確認または相続放棄・限定承認を行います。

 

4か月以内に遺産債務の確定・遺産分割協議を行い、遺産分与分割協議書を作成、所得税の申告と納税を行います。
10か月以内に遺産名義変更手続きを完了させ、相続税の申告と納付を行います。
以上のスケジュールに合わせて、なるべく先延ばしせずに整理していきましょう。

 

公共料金やクレジットカードの支払いを確認する

公共料金やクレジットカードの支払いは、月を遅れて請求されます。
口座引き落としの場合は預金通帳を、そうでない場合は領収書を確認しましょう。

 

遺品の片付けをスムーズに進めるコツ

片付け

片付けをスムーズに進めるコツはズバリ、「何を残し、何を捨てるのか」をはっきりとさせることです。
特に服やバック、靴などの身に付けていたものや、家具や家電など捨てるものと残すものを大まかに分けるだけでもスムーズに進みます。

 

まずは貴重品の探索から

空き巣などに狙われないように、まずは貴重品を探し出すことから始めます。
通帳・印鑑・土地の権利書・生命保険の書類、年金手帳、有価証券、貴金属、クレジットカードや携帯電話等の契約に関する書類などを見つけ、人目につかない場所に保管しておきます。
それらが見つからない場合は、タンスや押し入れなど、故人がしまいそうな場所を探してみます。
見たことがない謎の鍵が出てきたら、貴重品の保管先かも知れません。銀行の貸金庫やトランクルームなどもあたってみましょう。

 

「残すもの」と「捨てるもの」を分別する

思い出のあるものは残したいものです。
ただし何でも残しておくと、部屋中が物であふれ返ってしまいます。
よく精査して「残すもの」と「捨てるもの」を分別します。
アルバムの写真などはスキャナーにかけてデータ化すると場所を取らず劣化もありません。
処分に迷うものは保留ボックスを作り、すべてが終わった後でもう一度状況を見直し、どうするかを考えてください。

 

遺品をスムーズに処分する方法

処分

服や家具、家電はリサイクル、着物類は形見分けなど、最初に処分方法を決めておくとスムーズに処分することができます。

 

処分方法の決め方

家族にとって「大切」と考える基準は人によって様々です。
「何故黙って処分した」など、兄弟姉妹でけんかにならないように、まずは形見分けを行い、その後に残ったものを処分の対象とします。

 

供養してもらうもの

遺品の供養をしてもらう主なものは、「愛用品や思い出の品」と「仏具」に分けることができます。
ただの飾りとして所有していた人形やぬいぐるみであれば、ごみとして処分してもかまいませんが、故人が大切に可愛がっていた人形などは、供養の対象となります。
いずれも神社やお寺でお祓いしてもらうことが可能です。
特に仏具に関しては、供養してもらった方が良いでしょう。
また人形供養の神社としては和歌山県の淡島神社が有名で、境内には2万体を超える人形が奉納されています。

 

愛用品や思い出の品

写真 /アルバム/洋服 /着物/めがね /パソコン/ 携帯電話/かつら/ 入れ歯 / 杖 /ライター/表札 / 印鑑 / 賞状 / トロフィー/人形/ぬいぐるみ/趣味の道具/万年筆 /手帳 /日記 /手紙 /絵画/

 

仏具

仏壇/仏像 /位牌 /祭壇/神棚/神具/数珠 /お守り /神札 /遺影

 

リサイクルショップ、フリマアプリなどで売る方法もある

ネットオークションやフリマアプリの登場で、「今や値段のつかないものはない」と言われるくらい何でも売買されるようになりました。
比較的新しい家電や家具、ブランド物のバッグや服はもちろんのこと、検索してみると、海で拾ったガラス片の「シーグラス」や、「象の形をした石」と言った誰が買うのか判断を苦しむものまで出品されています。
手軽に出品して売ることができるのがメリットですが、意外と手間が掛かるのがデメリットです。

 

処分するときは一気にやるのがコツ

処分はとても面倒なため、時間が経過すると段々やる気がなくなってしまいます。
やるのなら一気にするのがお勧め。どうしても自分で出来ない場合は、業者に依頼することも検討しましょう。

 

意外なところに現金がある場合もあるので注意

タンスの中、布団の間、屋根裏、床下収納、本の間など、作業中に思わぬところから現金が出てくる場合もあります。
へそくりか、空き巣対策かわかりませんが、女性の場合はテリトリーのキッチンで、食器棚などから現金が見つかることがあります。
思わぬ大金を捨ててしまわないよう、処分の前に確認するようにしましょう。

 

遺品整理業者の費用相場

遺品整理業者の料金は片づける部屋の広さや部屋数によって決まります。
たとえば、最も小規模な1Kの場合、料金は約4万円ぐらいからです。
間取りや作業員数などに応じて料金が増えていきます。
3DKでは約20万円です。一軒家の場合は、約30万円くらいになります。

 

買取も行ってくれる業者へ依頼する

遺品整理業者は買取や不用品の回収も行っていることが多いです。
まだ使えそうな物を買い取ってもらうことで、遺品整理の料金から差し引いてもえます。
別の買取業者に依頼したり、自分でリサイクルショップまで持っていくよりも、かなりの手間を省くこともできます。
忙しい方は買取も依頼するのがおすすめです。

 

遺品整理士が在籍していると安心

遺品整理士は、一般社団法人の遺品整理士認定協会が認定している資格です。
同協会は遺品整理業界の健全化をはかるために資格の認定を行っております。
遺品整理士の資格を取得するためには、正しい知識を学ぶだけではなく、想いがこもった品々を扱うための志も問われます。

 

業者を選ぶときは、有資格者のスタッフが在籍しているかどうか確認し、有資格者に担当してもらえるか相談してみましょう。
有資格者が多く在籍している業者なら、安心して遺品を任せられます。

 

ゴミ屋敷なら業者への依頼を推奨

ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼すると、100万円請求されるという噂がありますが、これは極端な例です。
100万円も可能性としてなくはないですが、数十万単位になることが多いです。

 

自分ではゴミ屋敷だと思っていても、業者からしたらそこまででもない、ということは多々あります。
自分では手に負えないくらいの量を片付けなければならない場合は、業者への依頼を検討しましょう。

 

まとめ

遺品整理はお金が絡んでくるので、トラブルが起こりやすいといえます。
たとえば、遺産分割協議で揉めたり、故人が隠していた借金が見つかったり、盗難の被害に遭うこともあります。
そのようなトラブルを避けるためには、家族や親族で協力して迅速に遺品整理をしなければなりません。

 

しかし、遠方に住んでいたり、仕事が忙しくて時間が取れない方もいるかと思います。
そのような場合は、遺品整理業者に依頼してみましょう。
遺品整理士が在籍している業者なら安心して依頼できるので、お忙しい方は検討してみてください。

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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