2020.03.16
遺品整理に悩むより故人を偲ぶ時間を増やす!
人が亡くなった後、使っていた家具や日用品など遺品整理をどうしたら良いか迷ったり悩む方は少なくありません。そうした時間や遺品整理の労力を少なくし、故人を偲ぶための時間を増やすことは故人の供養になるだけでなく残された私たちの悲しみを癒すグリーフケアにもなるのです。
「偲ぶ」とは、過ぎ去った人のことを懐かしむ気持ちであり、心から相手を想う気持ちです。
この記事では、時代の流れで変化した遺品整理の必要性、遺品整理をする際に多く聞かれる悩み、そして故人を偲ぶ時間を大切にする理由等をご説明いたします。
時代の変化にともない、社会の風潮と遺品整理のニーズが変化した
姑の遺品整理に半年も費やした嫁が、終わった途端に倒れてしまう…。
冗談のように聞こえるかもしれませんが、私の知人の親戚にいたそうです。
このような状況だったのは、下記のことが当たり前とされていた時代。
・明治から昭和のある時期までは3世代同居も珍しくない
・祖父母の介護は自宅で息子の嫁(専業主婦)がする
・家族の遺品整理も自分たちで時間をかけて行う
しかし、女性も外に出て仕事を持つことが当たり前の時代に、現在の私たちは生きています。
「遺品整理のニーズ(在り方)」も、時代の流れと共に変化を遂げたのです。
遺品整理を行うときに多いお悩みをご紹介
遺品整理は、常日頃から行う作業ではありませんよね。
故人との急な別れで精神的に不安定な状態へ陥っている場合もあり、遺品の整理中にお悩みを抱える方は多いでしょう。
また、故人が残した財産(価値ある品物・お金)を巡り、遺族間で相続を揉めるトラブルが発生したというケースは実は珍しいことではないのです。
ここでは、遺品整理を行うときによくある2つのお悩みをご紹介いたします。
①遺品の処分を行う時期やタイミングが分からない
たとえば、突然身内に不幸があった場合、葬儀やお通夜の準備をする必要もありますし、時間に追われながら遺品整理を進めるのは大変かと思います。
どのタイミングで部屋の片付けを始めれば良いのか分からない…。
と困る方も非常に多いのです。
基本的に遺品整理は、健康保険や公共料金、その他相続の手続きなどが完了した段階で開始すると良いでしょう。
しかし、パソコンやスマートフォンで使用していたメールアドレス、SNS(LINE・Twitter・Instagram等)の個人情報は、パスワード管理の都合もあるため、生前から整理を行っておくのがおすすめです。
また、故人の住んでいた場所が持ち家でないときは、気を付けるべきことがあります。
もしマンションやアパートなどの賃貸で暮らしていた場合、契約していた不動産会社に電話して解約手続きを行う必要があるので覚えておきましょう。
1人で行うのが難しい場合は、親族の集まりやすい四十九日等の法要するタイミングを起点にすると、負担も少なくスムーズに遺品整理が進められるかと思います。
②重たい家具の運搬を任せられる人が親族にいない
衣類の分別作業など、サイズの小さい物を必要か不要か仕分けるのは簡単な事かもしれません。
しかし、テレビやベッド等の大きな家具を運ぶ作業は、女性や高齢者の方には負担がかかります。
たとえば衣類の入ったタンスは50~100㎏程度の重量があり、力がないと外へ運ぶのは大変です。
物をぶつけて壁や床を傷つける可能性と身体の安全面を考慮すると、多少費用はかかってしまいますが、業者へ依頼するのがおすすめと言えるでしょう。
悩みを自分だけで抱え込まないように注意しよう
・出てきたゴミの量が多いため、自分だけでは処理しきれない。
・家具を運搬するのに手間かかる。
上記のような悩みを抱え込んでいる方は、何か問題が起きる前に業者へと相談し、遺族全員が気持ちのいい状態で過ごせるようにしましょう。
あなた一人で悩む必要はありません。
①一人で対応できない場合はプロの遺品整理業者に依頼すると安心
一人で対応できない状況の場合、遺品整理業者に依頼するメリットはたくさんあります。
専門的な知識を備えたプロのスタッフが、不用品の処分やゴミの廃棄に始まり、搬出や特殊清掃などの作業をすべてサポートしてくれるのです。
状態の良い品や貴重な物が見つかった場合は、買取対応や無料回収して貰える場合もあります。
遺品整理業者は時期によって大変混み合いますので、あらかじめ予約しておくと良いでしょう。
作業の内容が気になる方は、質問や相談して確認しておくと安心です。
また、中には残念ながら悪質な遺品整理業者も存在し、後から追加料金を請求されてしまうトラブルも全くないわけではありません。契約を行うときは「見積り書」を必ず貰い、作業が終わるまで保管しておくように注意しましょう。
②サービスを利用するときにかかる費用の相場は?
遺品整理業者のサービスを利用するときにかかる費用の相場は、サービス内容によって異なります。2DK集合住宅で10万円台後半から20万円台が目安です。
家財や荷物の量によっても金額は変わり、部屋のサイズが大きければ大きいほど高くなります。
地域によっても料金が異なる場合があるため、詳しく知りたい方は事前に業者へ問い合わせましょう。今後のサービス内容について、一つずつ丁寧に説明してくれる業者が安心です。
遺品整理にかかる料金を少しでも安くしたい場合は、不用品をリサイクルショップに個人で持って行くか、ヤフオクやメルカリ等のフリマアプリで可能な限り売却すると良いでしょう。
まとめ
昔は家族に看取られ、自分の家で最期を迎える日まで過ごせる時代でした。
しかし、2020年の日本社会は「核家族化」と「超高齢化」が及ぼす、さまざまな社会問題(介護人手不足・年金問題・引きこもりの大人息子娘等)に囲まれています。
それゆえ、自宅で息を引き取るのも一苦労だと言われているのです。
一方、社会変化のポジティブな面に目を向ければ、結婚、離婚、再婚、子供の出産などが、個人のライフスタイルの選択として受け入れられるばかりでなく、
昨今では同性の伴侶と家庭を作るといったような、多様化するライフスタイルが受け入れられる社会へと変化、そして成熟してきたとも言えます。
そうした社会でも「弔い」の概念や定義に大きな変化はありませんが、さまざまな「弔い」のプロセスが顕在化してくるでしょう。
また「遺品整理をプロの業者に頼む」というのも、今の日本社会に求められている「弔い」の一つの形かもしれません。
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