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2021.01.26

法事・法要の基礎知識とスケジュールを確認

法事・法要は、遺族や親族、親交の深かった知人が、故人の冥福を祈って供養をする仏教行事のことをいいます。
供養とは、もともと古代インドの言葉で「尊敬」と訳し、仏様や菩薩に供物をささげるという意味です。
その意味が転じて、日本では、仏壇に手を合わせたり、お墓まいりをしたり、法事や法要を営んだりなど、故人や先祖を偲び、冥福を祈ること全般を「供養する」と言うようになりました。

仏教では、亡くなった方は四十九日経つと極楽浄土に成仏すると考えられていますが、場合によっては、苦しみのある世界に行ってしまうとされています。
そのため、故人が無事に極楽浄土へと旅立てるようにと願うことが、法事や法要を営む大きな目的です。
また、法要を通して故人との思い出を振り返ったり、誰かと語り合ったりすることは、大切な家族を失った遺族の悲しみをやわらげる役割もあると言われています。

このように、法要は、故人にとっても遺族にとっても意味のある行事ですから、しっかりと準備を整えてから当日を迎えたいものですね。
しかし、一口に法要といっても種類が多いため、行事の内容もそのときによって違ってくることから「いつ、どんな法事・法要をすればいいの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、法事・法要の基礎知識と具体的な時期についてご紹介します。

【法事・法要の基礎知識】それぞれの単語の違いについて

「法事」と「法要」は混同してしまいがちですが、厳密は少し意味が異なります。

まずは、法事と法要の違いを理解しておきましょう。

 

法事とは?

法事とは、仏教の行事全般を指す言葉です。

法事の時は、お坊さんに読経していただいたあとに親族で集まって会食を行うことがあります。

法事とは、読経から会食までを含め一連の行事のことです。ちなみに、法要の後に行う会食のことを「お斎(おとき)」といいます。

 

法要とは?

法要とは、故人の冥福を祈り、その霊を慰めるために命日に行う行事のことです。

お坊さんに読経していただく儀式を「法要」と呼び、法要とお斎(おとき)を含めた行事のことを「法事」と呼びます。

 

法要はいつするの?【忌日法要について解説】

仏教では、故人が亡くなってから一定の日数ごとに法要を行います。

法要にはいくつか種類がありますが、葬儀が終わってからすぐに行うのが「忌日法要(きにちほうよう)」です。

 

〈忌日法要とは?〉
亡くなって7日目から100日目までに行う法要のことです。

仏教では死後49日目までを「忌中」もしくは「中陰(ちゅういん)」とし、それまで7日間ごとに合計7回の法要を行います。

亡くなってから49日目までは故人が無事成仏できるように法要を営みますが、100日目に行う法要は、新たに仏になった故人を供養するために行うものです。

百か日法要は四十九日法要と合わせて行い、省略されることもあります。

 

名称 法要の年月日
初七日(しょなのか)法要 亡くなってから7日目
二七日(ふたなのか)法要 亡くなってから14日目
三七日(みなのか)法要 亡くなってから21日目
四七日(よなのか)法要 亡くなってから28日目
五七日(いつなのか)法要 亡くなってから35日目
六七日(むなのか)法要 亡くなってから42日目
四十九日(しじゅうくにち)法要
もしくは
七七日(しちしちにち・なななのか)法要
亡くなってから49日目
百か日(ひゃっかにち)法要 亡くなってから100日目

 

次に、それぞれの忌日法要について解説します。

 

初七日法要

初七日は、故人が亡くなってから7日目に行う法要です。

近親者や親しい友人・知人を招き、僧侶に読経をあげてもらい、茶菓子や精進料理でもてなします。

最近では、遠方から足を運んでくれる親族への便宜を図り、葬儀の当日に初七日法要をすることも多いようです。

 

二七日・三七日・四七日法要

二七日は亡くなってから14日目、三七日は21日目、四七日は28日目に行う法要です。

僧侶は招かず、身内だけで供養する方や、省略するケースもあります。

省略するときでも、忌中(中陰)の間は線香やろうそくの火は絶やさないようにしましょう。

 

お供え物は「不祝儀が長く続かないように」という意味を込めて、食料品や消耗品などの“消え物”がよいとされています。

 

五七日・六七日法要

五七日は亡くなってから35日目、六七日は、42日目に行う法要です。

死後35日目を忌明けとする地域や宗派では、五七日法要で僧侶と近親者を招き、初七日と同じように手厚く供養します。

 

四十九日法要

四十九日もしくは七七日法要は、故人が亡くなってから49日目に行います。

忌中の最後の日は「満中陰(まんちゅういん)」といって故人の運命が決まる大切な日とされているため、特に重要視されています。

そのため、僧侶をはじめ、親族や故人と縁のある方を招いて盛大な法要を営むのが一般的です。

 

四十九日法要では、これまで使用していた白木の位牌を菩提寺に納め、黒塗りか金箔の位牌に交換したら、通夜から閉じたままになっていた仏壇を開いて安置します。

 

また、親族が一同に集まるということで、四十九日の法要後に納骨式を合わせて行うことも多いようです。

 

法要はいつするの?

【年忌法要について解説】 「年忌法要(ねんきほうよう)」とは、故人が亡くなった翌年以降に年単位で行う法要です。

まず、故人が亡くなった月日と同じ月日に「一周忌」を営みます。

一周忌の後は死去した年も入れて数え、満2年目が「三回忌」です。

なお、亡くなった月日は仏教用語で「祥月命日(しょうつきめいにち)」と呼ばれています。

 

〈年忌法要一覧〉

 

 

名称 法要の年月日
一周忌 1年目の祥月命日
三回忌 2年目の祥月命日
七回忌 6年目の祥月命日
十三回忌 12年目の祥月命日
十七回忌 16年目の祥月命日
二十三回忌 22年目の祥月命日
三十三回忌 32年目の祥月命日
三十七回忌 36年目の祥月命日
五十回忌 49年目の祥月命日
百回忌 99年目の祥月命日

 

上の表だと、年忌法要は百回忌まで行うことになっていますが、三十三回忌で故人は完全に成仏すると考えられているため、それ以降の法要は省略することが多くなっています。

 

まとめ

かつては、法事・法要は盛大に行うものとされていましたが、最近は簡略化される傾向があります。

核家族化で親族が集まりにくかったり、高齢化によって高齢者による法事・法要の準備が難しかったりと、社会的な背景も影響しているようです。

 

いずれにしても、法事・法要の基本は「心がこもっているかどうか」ですので、どう営むかは、宗教や宗派、家柄、地域の風習によって異なります。

困ったときはひとりで悩まず、親族の年長者や家族と相談することも大切です。

身近に相談できる人がいない場合は、葬儀会社や寺院に相談してみるのも良いでしょう。

葬儀会社には、お葬式だけでなく、法事・法要に関しての相談を受け付けていて、お寺や会場の手配まで対応してくれるところもあります。

また、檀家でなくても法事・法要について相談できる寺院もありますので、そういったところをインターネットで調べ、問い合わせてみるのもおすすめです。

 

この記事を書いた人
One's Ending編集部
関東の遺品整理専門会社(株)ワンズライフのメディア編集部です。 遺品整理、生前整理、空家整理に関することから、終活、相続税に関することまで。人生のエンディングにまつわる、役に立つ情報やメッセージをお届けしていきます。
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