2019.06.07 (2024.10.10 One's Ending編集部 加筆)
プロが教える【お悩み別】遺品整理の方法
遺品整理と言っても、どこから手をつけていいのかわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、遺品整理の方法をお悩み別に、わかりやすく解説しました。
遺品整理でお悩みを抱える方々の参考になれば幸いです。
あなたの、遺品整理に関するお悩みは?
最初に、お困りの種類を特定しましょう。 以下の質問に、「はい」「いいえ」で答えてみてくださいね。
1.現在(あるいは近々)、ご家族の遺品を整理する必要がある 「はい」の方は、2へ。 「いいえ」の方は、Eへ。
2.遺品は、すでに分別・仕分けされている 「はい」の方は、6へ。 「いいえ」の方は、3へ。
3.遺品が大量にある 「はい」の方は、4へ。 「いいえ」の方は、5へ。
4.できるだけ早く遺品整理をしなければならない 「はい」の方は、Cへ。 「いいえ」の方は、Aへ。
5.効率的な分別方法がわからない 「はい」の人は、Bへ。
6.遺品の仕分けはできているが、処分方法に困っている 「はい」の人は、Dへ。
——————————————————————————————–
A 「遺品が大量にありすぎて手に負えない!」という方
ご家族の遺品が大量にある場合は、「のこすもの」と「それ以外」に割り切るのです。
本当は、ご家族の生前にそういったこと(遺品扱いにして欲しい大切なもの)を聞き出しておき、別の箱に大切に保管するようにしておけばいいのですが、現実はそうもいきません。
遺品に関する遺言も特になく、遺された物品が多すぎて困っておられる場合、のこすべき物品の基準は、大きく分けて以下の2つです。
1 貴重品(現金、証書、印鑑、鍵、通帳、契約書、高価な品、故人が大切にしていた品物など)
2 思い出の品(写真、指輪、手紙など)
それ以外の品はジャンルごとにリスト化して、関係する遺族の皆さんで確認した後で、処分方法を専門業者に相談するのが最も速くて確実な方法です。
B 「効率的な分類方法がわからない!」という方
「いろんな種類のモノがあり過ぎて、選別するのが難しい!」とお困りの方への一番お勧めの方法は、分別・仕分けのプロである遺品整理の業者に依頼することですが、ここでは、最初に自分たちでできる方法をご紹介します。
Aのように大量ではないけれど分類方法を知りたい方向けです。
まずは、Aの基準を参考にして、確実に「のこすもの」と「処分するもの」「保留」に分けましょう。
次に「処分するもの」の中から、「売る」「寄付する」「捨てる」に分けましょう。 (この時点でその分類がわからない場合は、遺品整理士の資格をもつ専門業者に依頼しましょう)
自分たちで仕分け作業ができる場合はいいのですが、もしかすると、「捨てるもの」の中にはまだまだ使える上に売れるかもしれないものもあるかもしれません。
ここでも、できるだけ遺品整理士の資格をもつ専門業者に相談することをお勧めします。
より慎重にことを運びたいなら、後々のトラブルがないように、整理した内容は関係する人々(相続に関連するなど)に報告しておくといいでしょう。
仕分け作業を効率よく進めるために、迷ったものはとりあえず「保留」の分類にしておくことがポイントです。
「保留」に分類したものは、時間をおいてあらためて検討したり、親族に相談してみましょう。
C 「大量の遺品を急ぎで整理しなければならない」という方
この場合は、遺品整理士の資格をもつ業者に頼むのが確実です。
遺品整理士というのは、一般社団法人 遺品整理士認定協会が認めた業務代行業者のことです。
遺品の取り扱い手順や法的な知識をもっているため、安心して任せることができます。
遺品整理士認定協会から優良認定されている事業所であればさらに安心です。
故人のためにも、ご家族のためにも、社会的な信用と確かな実績をもつ業者を慎重に選びたいものです。
D 「遺品の処分方法がわからない」という方
遺品の中には、処分方法に困るものも多く見受けられます。 捨てるものをさらに分別し、適切に処分しようとすると時間も手間もかかるため、面倒だと感じる方は、処分するものだけを不用品回収業者などに搬出してもらえばスムーズでしょう。遺品の仕分けから依頼するのであれば遺品整理業者に依頼するのがベストですが、費用を少しでも抑えたいのであれば、仕分けまでは自分たちで行い、不用品は専門の回収業者などに依頼するのが効率的です。
【関連記事】遺品整理業者って、不用品回収業者や便利屋とどう違うの?
不用品の処分方法については、以下の記事でもご紹介しております。 >処分方法の記事一覧はこちら
E 「当面は遺品整理の必要はない」という方
遺品整理の大変さは、「その時」がやって来て初めて実感するという方が多いようです。
「ふだんはあまり考えたくない、いつか先の話」と思いたいのが人情ですが、今のうちに親と生前整理について話したり、いざというときに依頼できる専門業者を探しておくことをお勧めします。
なぜなら、遺品整理よりも生前整理の方が遙かに効率的だからです。
何よりも、本人が生きているので正しい判断が可能になります。
たとえば、ご高齢のご両親にそれとなく家族としての務めとしての生前整理を促すこと。
さらに、信頼できそうな専門業者をマークしておくこと。それらは、結果的にご家族を幸せにする公算が高まると言えます。
生前整理をしようと思っている方は、以下の関連記事も読んでみてください。生前整理の進め方について解説しています。
【関連記事】生前整理でやることとは?リストを使った進め方のポイント
【関連記事】生前整理はいつから始める?始める時期・タイミングと進め方を解説
感情的になって遺品整理がつらいときの対処法
遺品整理は片付け作業だけではなく、故人との別れをと向き合わなければなりません。
悲しみ、寂しさ、後悔など、様々な感情が湧き上がってきます。
感情が込み上げてきて、作業が進まない方も多いのではないでしょうか。
ここでは感情的になって遺品整理がつらいときの対処法について解説します。
悲しみと向き合う
まず大切なのは、悲しみという感情を無視せずに受け入れることです。
遺品整理で悲しみや寂しさを感じるのは自然なことです。
感情を表に出すことで心の負担を軽減できます。
泣きたいときは泣いてもいいのです。涙を流すことで心の浄化につながることもあるからです。
悲しみを抱えきれないならグリーフケアを受ける
つらすぎて悲しみを抱えきれない場合は、グリーフケアを受けるのも一つの方法です。
グリーフケアは、喪失による悲しみから立ち直るためのサポートを目的に行われます。
以下の関連記事で詳しく解説しています。
【関連記事】グリーフケアの意味とは~身近な人を失った悲しみを乗り越える方法~
精神的に落ち着いてきてから遺品整理を始める
気持ちが落ち着くまでは、無理をする必要はありません。
心の準備ができたと感じるまで待つことは、決して怠慢ではなく、自分の心の健康を守るためにも大切なことです。
まずは小さな一歩から始めることをお勧めします。
たとえば、一つの引き出しや棚から始めてみるのです。
負担を軽減しながら徐々に作業を進めていくことで、モチベーションも高まっていきます。
また、一人で抱え込まずに家族や友人のサポートを求めるのも大切です。
一緒に遺品整理を行うことで孤独感が和らぎ、心の支えとなるからです。
まとめ
遺品整理をスムーズに進めるコツは、まず課題となっていることを明確にすることです。
何に困っていて、何が原因なのか、どうすればいいのかを文章にするなど見えるカタチにすれば、物事は一気に進んでいく可能性が高まります。
また、遺品整理は故人との別れを乗り越えるためのプロセスでもあります。
一人で抱えきれないと感じたら、無理をしないで周りの人や専門家に頼ることも大切です。
その上で、自分たちでできること、できないことをはっきりさせれば、遺品整理は決して大変なものではありません。
いずれにせよ、一番の近道は経験豊富なプロフェッショナルに相談することです。
気軽に電話をして、効率よく進めていきましょう。
おすすめ記事